パリの家庭料理レシピ
バターが香る"白身魚のパネソテー"

バターが香る"白身魚のパネソテー"

バターの香りをまとい、こんがりカリッと焼き上げた白身魚に、塩レモンと刻みパセリ、バターを添えます。”メートルドテルバター”風のリッチな味わいがたまりません。フランス料理研究家の上野万梨子さんに、フランスならではの料理とお菓子を教えてもらいました。

“白身魚のパネソテー”のつくり方

ここではフランスではおなじみの白身魚メルラン(タラの一種)を使用。
水分が多い白身魚は水気を十分に拭いてから使うこと。
添える野菜は、揚げ物に合うフリルチコリややわらかい新キャベツもおすすめ。

材料材料 (2人分)

白身魚2切れ(タラなどの切り身や3枚におろしたもの。または青魚のアジやサバでも)
適量
A
・ 小麦粉適量
・ 溶き卵適量
・ パン粉適量(ごく細かくしたもの)
植物油適量(オリーブオイル、ピーナッツオイルなど)
バター15g(食塩不使用)
葉野菜適量
バター20g(有塩)
パセリ適量(刻んだもの)
塩レモン適量
塩レモンのつくり方
1.オーガニックレモン50gは、輪切りにして、皮ごと粗く刻む。
2.塩(ゲランドなどの自然海塩)小さじ1/4をふり、指先でもみ込み、皮をしんなりさせる。
3.オリーブオイル小さじ1を加えて混ぜ、小さなガラス瓶に入れて一晩冷蔵庫におく。

1下ごしらえ

白身魚は皮と骨を取り除き、フィレ状にして両面に塩をする。

下ごしらえ

2衣をつける

フライの衣と同じ要領で、Aを順番に薄くつける。

衣をつける

3油にバターを加える

フライパンに魚がかぶらない程度の油を注いで中火にかけ、バター(食塩不使用)を加える。

油にバターを加える

4魚を焼く

バターが溶けたら②をそっと入れ、中火で片面約1分。返して1分半ほど焼く

魚を焼く

5油をすくってかける

スプーンで油をすくって上にかけながら、衣がこんがり色づくまでパリッと焼く。

油をすくってかける
油をすくってかける

6仕上げ

網を敷いたバットにあげ、油を十分にきる。器に盛りつけ、葉野菜、バター(有塩)、パセリ、塩レモンを添える。

仕上げ
完成

教える人

大庭英子 料理研究家

上野 万梨子 料理研究家

東京生まれ。大学時代より料理研究家の飯田深雪氏に師事。料理家を志し、パリに留学する。1976年、ル・コルドン・ブルー・パリ校卒業。帰国後の77年、東京の実家にてフランス料理教室をはじめる。80年、「オムレツやスープもフランス料理です」というメッセージをこめた初めての著書『シンプルフランス料理』(文化出版局)を上梓。重厚なイメージだったフランス料理を日本の家庭に普及させた功績は大きい。基本の上にたつ自由な発想の料理と、新しい時代を開く料理家としての生き方で人気を博す。多くの雑誌やテレビなどの媒体で活躍するなか、91年、パリ左岸に自宅を移す。以来、日本とフランス、二つの国の食と生活文化に関わる企画・編集・発信を続ける。『WA-fumi, à la rencontre des saveurs du Japon』(Flammarion)、初の書き下ろしエッセイ『パリのしあわせスープ 私のフランス物語』(世界文化社)、『アペロでパリをつまみ食い』(光文社)、『小さなフランス料理の本』(NHK出版)など著書多数。

※この記事の内容は、『技あり!dancyuバター』に掲載したものです。

技あり!dancyuバター
技あり!dancyuバター
A4変型 判( 112 頁)
ISBN: 9784833478236
2019年12月23日発売 / 880円(税込)

文:瀬川慧 撮影:武田正彦

瀬川 慧

瀬川 慧 (ライター)

得意分野は料理、ワイン、食文化、旅、歴史など。単行本の企画、編集、執筆に『日本料理 銀座小十』(世界文化社)、『野﨑洋光の野菜料理帳』『里山に生きる「土樂」の食と暮らし』『懐石小室に教わる 一生ものの和のおかず』(家の光協会)、『和食神髄 小室光博』、『「すし」神髄 杉田孝明』(プレジデント社)などがある。