荻野恭子さんの手づくり調味料レシピ
素朴な美味しさ"ヤンソンの誘惑"

素朴な美味しさ"ヤンソンの誘惑"

じゃがいもと玉ねぎを使った、スウェーデンで親しまれているグラタン料理の一つ。みんな大好きなほっこりとしたグラタンです。ベシャメルソースを仕込む手間なく手軽につくれるのもうれしい一品。料理研究家の荻野恭子さんから、日々役立つ調味料を習いました。

“ヤンソンの誘惑”のつくり方

アンチョビは、生クリームやバターなどの乳製品とも相性よし。じゃがいもや玉ねぎの素朴な味を引き立ててくれます。
寒い晩につくりたくなる一品。

材料材料 (2人分)

じゃがいも2個
玉ねぎ1/2個
A
・ アンチョビ5~10枚(*)
・ 生クリーム200ml
・ 砂糖小さじ1/2
・ クローブ7粒(パウダーなら少々)
・ 胡椒少々
・ ローリエ1枚
パン粉大さじ1
バター大さじ1

*アンチョビの量はいわしの大きさと塩気により加減する。

1下ごしらえ

じゃがいもは皮付きのまま太さ7mm程度の細切りに、玉ねぎは薄切りにする。Aのアンチョビは粗く刻み、Aの残りの材料と合わせる。

2オーブンで焼く

耐熱容器にじゃがいもと玉ねぎを混ぜ入れ、Aを回しかける。パン粉とバターを散らし、200℃に予熱したオーブンでじゃがいもに火が通るまで20分ほど焼く。

オーブンで焼く
オーブンで焼く
完成

教える人

料理研究家 荻野恭子

料理研究家 荻野恭子

料理研究家。世界中を旅しながら現地の家庭やレストランで料理を習い、食文化を研究するのがライフワーク。これまでに訪れた国は65カ国以上。特に“塩”は長年追いかけ続けているテーマの一つで、近著に『塩ひとつまみ それだけでおいしく』(女子栄養大学出版部)がある。ほかに『手づくり調味料のある暮らし』(暮しの手帖社)など著書多数。自宅で料理教室「サロン・ド・キュイジーヌ」を主宰。

※この記事の内容は、『四季dancyu 2022冬』に掲載したものです。

四季dancyu 2022冬
四季dancyu 2022冬
いつもの食卓をちょっと格上げ

A4変型 判( 120 頁)
ISBN: 9784833481748
2022年12月13日発売 / 1,100円(税込)

文:鹿野真砂美 撮影:伊藤徹也

鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。