大原千鶴さんの「今宵のあて」
クリスマスやお正月にぴったりな「ビーツのサラダ」

クリスマスやお正月にぴったりな「ビーツのサラダ」

最近はスーパーでも見かけるようになった、生のビーツ。ほかの食材にはなかなかない華やかな色は、この季節のおもてなしにもぴったり。サラダやスープ、煮込みなどで使いますが、どう扱っていいかわからない方も多いのでは?実はレンチンすると簡単なんです。お酒を愛する料理研究家の大原千鶴さんに、つくり方とそのコツを教えていただきました。

華やかな色で盛り上がる!

ビーツの特徴は華やかな色合い。初めて食べるときはちょっとドキドキの色ですね。皮も中も赤紫色で、火を入れても鮮やかな色は変わりません。姿はかぶと似ていますが、実はほうれん草と同じアカザ科に属する野菜なんです。鉄分やカリウムを多く含み「食べる血液」と言われ、体の巡りが不安定になりがちな季節の変わり目や、寒い冬に摂るととてもいい食材です。

ビーツは焼いたりゆでたりしますが、これが結構面倒なので私はいつも皮付きのままレンチン。こうすると時短で栄養も逃げません。味は大根やじゃがいもなどに似た、根菜特有の土臭さがありますが、加熱すると甘味も生まれ、サワークリームベースのマヨネーズがよく合います。サラダには歯ごたえのあるきゅうりと辛味のある紫玉ねぎ、おろしにんにく少々を入れていて、ビーツにもスモークサーモンにもぴったり。

おもてなしの一品にもなり、クリスマスやお正月のおつまみとしてもいただけます。ベリーや果実の香りを含んだロゼシャンパンで華やかに味わってください。

ビーツのサラダのつくり方

材料材料 (つくりやすい分量)

ビーツ1個(約300g)
きゅうり1本(100g)
紫玉ねぎ20g
A
・ サワークリーム90g
・ マヨネーズ30g
・ 塩小さじ1/4
・ 胡椒少々
・ おろしにんにく少々
スモークサーモン適量
ディル適量

1ビーツの下準備

ビーツは洗って皮はむかずに耐熱容器に入れてラップをし、600Wの電子レンジに6~8分間ほどかける(竹串がスッと通る状態を目安に)。そのまま置いて冷ましておく。

ビーツの下準備

2切る

①のビーツの皮を厚めにむき、1.5cm角に切る。きゅうりは1cm角に切り、紫玉ねぎは粗みじんにする。

3混ぜる

ボウルに②の野菜をすべて入れ、Aを加えてよく混ぜる。

4仕上げる

器に盛り、スモークサーモンとディルを添える。

完成

教える人

大原千鶴 料理研究家

大原千鶴 料理研究家

京都・花脊の料理旅館「美山荘」が生家。小さな頃から自然に親しみ、料理の心得を学ぶ。現在は家族五人で京都の市中に暮らし、料理研究家としてテレビや雑誌、講習、講演など多方面で活躍。シンプルなレシピに定評があり、美しい盛りつけにもファンが多い。着物姿のはんなりとした京女の印象とは対照的に、お酒をこよなく愛す行動派。レシピはお酒を呑んでいる時に思いつくのが一番多い。近著「大原千鶴のいつくしみ料理帖」(世界文化社)がある。2023年4月より、オンライン料理レッスンもスタート。

文:西村晶子 撮影:福森クニヒロ

西村 晶子

西村 晶子 (ライター・編集者)

関西在住のライター、時々編集者。京都の和食を中心に、老舗から新店までを分け隔てなく幅広く取材。2006年8月号「明石の老舗に、至福の柔らか煮、タコ飯を習う」で初執筆。2018年5月号より「京都『食堂おがわ』の季節ごはん」、2021年5月号より「京都『食堂おがわ』の妄想料理帖」の連載を担当。