尾身奈美枝さんの“フードロサない”アフターレシピ
ちょっと残った"おでん"で!具材ゴロゴロなめらか茶碗蒸し

ちょっと残った"おでん"で!具材ゴロゴロなめらか茶碗蒸し

料理家・フードコーディネーターの尾身奈美枝さんが毎回、余った食材をおいしく食べきるレシピを提案。今回は、ちょっとだけ残った“おでん”のアフターレシピ。おでんのおいしさが、まったく違う料理で蘇ります!

冬のおでん、旨味たっぷりのつゆが至福!

おでんがおいしい季節がやってきました!だしがしみしみの大根や玉子、つるりと入る結び白滝にこんにゃく、バリエーション豊かな練り物たち。具材は地域によって少しずつ異なるけれど、熱々を味わう幸せは同じ。そして、家でつくると、翌日に中途半端に具材とつゆが残りがちなのも同じ……。尾身さーん、余ったおでんを“ロサない”、おいしい食べ方を教えてください!

おでん
昨夜のおでん、どの具材もまんべんなく残っていはいるけれど……。

「おでんがちょっとだけ残っているなんて、うれしいじゃないですか!私、おでんでいちばん好きなのが“つゆ”なんです」

確かに、おでんのつゆはベースのだしの味に加えて、練り物などの具材からもたっぷり旨味が溶け出している。実は煮込んで時間が経った、残り物のつゆのほうがずっと濃厚な味になっているのだ。さらに、そんなおでんつゆには、尾身さんの幼いころの思い出も溶け込んでいた。

「子どものころは、ごはんにかけて食べてましたね。近所のお友達のタエコちゃんが、たまごの黄身をつゆに溶かしながら食べるのが好き!っていうのを聞いて、おでんって深いんだな~と思ったんですよ」

確かにそれは、間違いなくおいしい食べ方!人それぞれの味わい方があるのも、またおでんの楽しさなのだ。

尾身さん
“おでんのつゆ”への愛を熱く語る尾身さん。

というわけで今回、お届けする“おでん”のアフターレシピは、この“つゆ”のおいしさを生かして、最後までしっかり味わい尽くします!

おでんのつゆと具で、あったか茶碗蒸し

茶わん蒸し
はんぺんやちくわなど、浮きやすい練り物が入ると見栄えもアップ。

さっそく尾身さんがつくってくれたのは、“茶碗蒸し”。残ったおでんが、なめらかなおいしさの一品に変身するなんて、想像の斜め上をいく驚きのアイデア!

「以前、バラエティ番組のお仕事で、残ったおでんの活用術として紹介したのがこの“茶碗蒸し”。おでんの残りがあれば、何も準備しなくても、具材もだしもすでに揃っているでしょ?つゆの旨味が濃いから、簡単なのにすっごくおいしいの!具だくさんなので、大きな丼で蒸してください」

ふわっと蒸し上がった茶碗蒸しは、言われなければおでんの残りだとはわからない。さっそく熱々をれんげですくって口に運ぶと、なめらか&ふるふるの卵の幸福感!おでんつゆの味わいが卵との相乗効果で、さらにおいしさを増してるではないか!食べやすく切ったおでんの具材がゴロゴロ入っているので、食べごたえもしっかり感じられる。

茶碗蒸し
見るからになめらか!飲むように食べられるおいしさ。

「残ったおでんつゆは煮詰まっていることが多いので、水を加えておいしいと感じられる濃度に調整してください。でも、ちょっとくらい濃くても大丈夫、細かいことは気にしないでつくって。これが食べたくて、コンビニおでんを買ってくるというのもアリです。店員さんに、つゆを多めにいれてください!ってリクエストするのも忘れずに(笑)」

“おでんの茶碗蒸し”のつくり方

材料材料 (2人分)

2個
残ったおでんのつゆ400ml(濃い場合は水で薄める)
残ったおでんの具(ひと口大に切る)
三つ葉適量

1卵液をつくる

ボウルに卵を溶き、おでんのつゆを加えてよく混ぜ合わせる。

卵液をつくる

2丼に入れる

丼(600ml程度が入る大きさ)の高さの1/6程度までおでんの具を入れ、卵液を注ぎ入れる。

丼に入れる

3蒸す

深めの鍋に、丼の高さの1/4~1/3程度まで湯を張って強火にかける。沸騰したら、蒸しているときに器が揺れないように、鍋底にキッチンペーパー1枚を敷き、その上に丼をのせて蓋をする。強火で3分蒸したら、弱火に落として10分ほど蒸す。竹串を刺して、透明な汁が出れば完成。仕上げに三つ葉をのせる。

蒸す

教える人

尾身奈美枝 料理研究家・フードコーディネーター

尾身奈美枝 料理家・フードコーディネーター

料理家・フードコーディネーターとして、テレビ番組を中心に、新聞・雑誌など様々なメディアに出演。料理番組の金字塔『料理の鉄人』の裏方を務め、「フードコーディネーター」 という職種を世に広め、定着させた先駆け的存在でもある。
「きょうの料理」 (NHK)「あさイチ」(NHK) などの番組に多数出演。“エコ”をテーマとした新しいレシピ提案を発信し続けている。

文:大沼聡子 撮影:伊藤菜々子

大沼 聡子

大沼 聡子 (編集者・ライター)

家庭科教師だった母親の影響で、小学生の頃から料理雑誌を愛読。現在はレシピ本の企画・編集のほか、食まわりの記事を雑誌・ウェブ等で執筆している。趣味は世界各国の料理をつくること、食べ歩くこと。