ツレヅレハナコさんの季節のおつまみ
八角がほのかに香る"中国風角煮"

八角がほのかに香る"中国風角煮"

前日に下ゆでして煮込みは翌日に。時間はかかるけれどその価値ありの一品です!下ゆですることで脂も抜けて、肉の旨味が際立ち、軽やかに仕上がります。食と酒と旅をこよなく愛する文筆家・ツレヅレハナコさんに、焼酎のお湯割りに合う季節のおつまみを習いました。

おいしいお酒のこと その1

焼酎には、芋焼酎、麦焼酎、米焼酎の他に黒糖焼酎、そば焼酎、栗焼酎など原料によっていろいろな種類があり、それぞれに香りや風味が違います。
ハナコさんのイチオシは芋焼酎の「さつま白波」。コップにお湯を入れてからさつま白波を注ぐ、この順番がポイント。お湯と焼酎の温度差で対流が起こり、かき混ぜなくてもいいのです。
割合は好みですが、湯:焼酎=6:4が目安。温度は飲むときに人肌よりも少し温かい40~45℃がちょうど。6:4の場合、お湯が70℃くらいでほぼ適温になります。

“中国風角煮”のつくり方

材料材料 (3~4人分)

豚バラ肉2本(約700g)(約350gの塊)
生姜2片
にんにく2片
長ねぎ2本分(青い部分)
A
・ 八角2個
・ 赤唐辛子2本
・ 紹興酒1カップ
・ みりん大さじ4
・ 醤油大さじ3
・ 砂糖大さじ2
・ オイスターソース大さじ2
サラダ油大さじ1
ゆで卵*4個
香菜の葉2枝分

*卵は冷たいまま沸騰した湯に入れて7分ゆで、半熟卵にする。

1豚バラ肉の下準備

豚肉はそれぞれを3つに切る。フライパンにサラダ油を中火で熱し、豚肉を並べて全面に焼き目をつける。

2香味野菜の下準備

生姜は薄切り、にんにくはつぶす。

3ゆでる

鍋に豚肉、生姜、にんにく、ねぎを入れてかぶるくらいの水を加えて1時間ほど弱火でゆでる。

ゆでる
豚肉は香味野菜とともに水からゆでて、じっくり火を通していきます。

4冷やす

粗熱が取れたら冷蔵庫に一晩入れて、表面の固まった脂を取り除く。

冷やす
ゆで汁ごと冷蔵庫で冷やすと脂が浮いてそのまま固まるので、煮込む前にきれいに取り除くとすっきりした仕上がりになります。

5煮る

きれいにした鍋に豚肉、A、かぶるくらいのゆで汁を入れ、落とし蓋をして30分ほど煮る。火を止めて殻をむいたゆで卵を加え、ゆっくりと冷まして味をしみ込ませる。

6器に盛る

再度温めて器に盛り合わせ、香菜を添える。

完成

教える人

ツレヅレハナコ 文筆家

食と酒と旅をこよなく愛する文筆家。ビール、ワイン、日本酒、焼酎、なんでもこいの筋金入りの呑んべえ。友人たちが集まるホームパーティや、友人宅での持ち寄りパーティでもつまみの腕を振るう。飲みながらササッとつくる即席つまみも絶品。『ツレヅレハナコのお取り寄せ』(立東舎)、『ツレヅレハナコの愛してやまないたまご料理』(サンマーク出版)など著書も多数。

文・構成:中村裕子 撮影:キッチンミノル

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。