旨味が深まる魚醤レシピ
ふくよかな香りが広がる"魚醤のきつねうどん"

ふくよかな香りが広がる"魚醤のきつねうどん"

だしを使わず魚醤の旨味だけをつかったシンプルなうどんです。和食にも洋食にも使える、とても便利な調味料である魚醤を使ったレシピを、料理研究家のワタナベマキさんに教わりました。

“魚醤のきつねうどん”のつくり方

水に魚醤、味醂、酒を煮立てるだけでこんなに上質なだしができるとは!今回は、鵠沼の魚醤に、タイのナンプラーを少量混ぜて使った。

魚醤ライフのための5つの心得
1、国産の上質なものを使いたい
和食に使うなら国産がお薦め。上質な品は風味が段違いです。

2、迷ったらカタクチイワシの魚醤を
クセがなく手に入りやすいのがカタクチイワシ。イカは濃厚!

3、香味野菜&スパイスと相性よし
生姜は最高のパートナー。胡麻、胡椒、山椒も◎。

4、酸味と合わせるとバランスよし
トマト、すだち、黒酢などは積極的に合わせたい。

5、火が入るとクセがとぶ
生臭みは火入れすることで消え、旨味が増します。
魚醤
ワタナベマキさん愛用の上質な魚醤。右から、まるはらの“鮎魚醤”、ハタハタだけで仕込んだ諸井醸造の“しょっつる”、NORMAの“鵠沼魚醤、ヤマト醤油味噌の“能登魚醤いわしいしる”“同いかいしり”、ワタナベさんがイタリア・シチリア島で購入したコラトゥーラ。

材料材料 (2人分)

うどん2玉(ゆでておく)
魚醤大さじ2
大さじ2
味醂大さじ1
500ml
油揚げ1枚
生姜適量(すりおろす)
白煎り胡麻適量

1汁をつくる

鍋に魚醤、酒、味醂、水を入れて火にかけ、煮立ったら厚めの油揚げ(油抜きをして三角形に切る)を加えて弱火で約3分煮る。

2仕上げ

ゆでたうどんを加え、ひと煮立ちさせたら器に取り分け、万能ねぎ(斜め薄切り)、生姜(すりおろす)、白煎り胡麻をのせる。

完成

教える人

ワタナベマキ 料理研究家

ワタナベマキ 料理研究家

シンプルな材料と手順でつくるレシピが人気。著書『ナンプラーがあればダシはいらない』には、生姜焼きからカリフラワーのシチリア煮まで、魚醤の底力を実感できる、和洋の料理が満載!

この記事はdancyu2019年11月号に掲載したものです。

文:藤田 優 写真:公文美和