枝元なほみさんのびっくり揚げたまご
"揚げたまご"でつくるTKG!

"揚げたまご"でつくるTKG!

外側はカリッと火が通り、中身はトロリと半熟の揚げたまごは、食感、旨味共にたまらない味わいです。料理研究家の枝元なほみさんに、たまごの世界が広がる「揚げたまご」レシピを教えてもらいました。

揚げれば無敵のご馳走になる!

これまでいろんなものを揚げてきた。が、待て待て。凄い揚げものがあるんじゃないか?頭をひねったときに、ふと思い出したのだ。エダモンこと枝元なほみさんが「たまご揚げるとおいしいんだよ?」と言っていたことを!尋ねてみると、出てくる出てくる、たまご揚げの魅惑的なアイデアが!
まず驚いたのは、生たまごをそのまま揚げる方法だ。これは、エダモンが東京・中野の無国籍料理店「カルマ」で働いていたときの思い出の味。
「まかないでよく食べてたの。ふふふ、ビンボー飯だよね。目玉焼きにするだけじゃ寂しいけど、揚げると途端にご馳走になる。白身がちりちりっと焦げたおいしさは油だからこそ!」
生たまごは油跳ねしそうで心配だけれど、水分ではないからパンッと跳ねることはないのだとか。なるほど。
もう一つはゆでたまご揚げ。「食べたとき、黄身は中央にいい感じの柔らかさでいてほしいからゆで方も大事。たまごを常温に戻してから、時間を計って、転がしながらゆでましょう」。

“揚げたまご”のつくり方

材料材料 (1人分)

好みの数
揚げ油適量

1油を温める

卵は器に割り入れておく。中華鍋のような底の丸い片手鍋に深さ2cmくらいまで油を入れ、170℃に熱する。乾いた菜箸を入れ、箸先から細かい気泡がしゅわしゅわ出てくるのが目安。菜箸を油になじませておくと、卵が扱いやすくなる。卵が冷たいと跳ねやすいので必ず常温に。殻ごとぬるま湯に10~15分浸せば常温に戻る。

油を温める

2油に卵をいれる

卵をそっと油に入れる。揚げ鍋を手前に傾け、油の深さを出して卵が浸るようにする。白身がだれていると広がって揚げにくい。できるだけ鮮度の良い卵を使おう。

油に卵をいれる

3揚げる

菜箸で白身を寄せ、黄身を覆いながら形を整える。白身の端からじゅぶじゅぶーっと泡が出てくるが、パーンと跳ねることはないので心配しない(跳ねるのは高温の油に水分が入ったとき)。

揚げる

4油をきる

40~50秒たったらひっくり返し、もう少し揚げて取り出し、油をきる。半熟にするにはここまで2分以内が目安。

油をきる

揚げTKGにして楽しもう!

揚げたまごとねぎだれをご飯にオン! アゲ~なたまごかけごはんに。

完成
ねぎだれのつくり方は、わけぎ(みじん切り)6本、醤油大さじ2~3、酢大さじ1、胡麻油大さじ1/2をよく混ぜ合わせる。

教える人

枝元なほみ 料理研究家

枝元なほみ 料理研究家

料理研究家。目の前に向かい合うべき素材があれば、味の記憶と経験をもとに、おいしく&楽しく、即興でレシピを進化させてしまう。一般社団法人「チームむかご」代表。

この記事はdancyu2019年10月号に掲載したものです。

文:岡村理恵 写真:宮濱祐美子