カンジャンは醤油、セウは海老のこと。つまり海老の醤油漬け。生で食べられる海老ならOKなので、赤海老でつくるのもお薦め。料理研究家の重信初江さんに、辛味と甘味のバランスが絶妙な韓流豆皿つまみを教えてもらいました。
韓国風つまみの要は、辛味と甘味のバランスにある。韓国料理は辛いイメージがあるかもしれないが、案外甘味も強く、“辛いけど甘い”感が、酒をエンドレスに呼ぶのだ……。この味つけに韓国の食材、オムク(韓国版のさつま揚げ)や、トック(餅)、インスタントラーメンなどを組み合わせれば、家でも屋台で飲んでいるような豆皿つまみが出来上がる。
酒は、ビール、ソジュ(焼酎)、マッコリ。最もよく飲まれているのはソジュで、氷や湯などは入れず、小さいグラスでそのままキュッと飲む。「韓国の人はどんな料理でもソジュさえあれば大丈夫、って感じですが、ジョンにはマッコリ、揚げ物にはビールを合わせるという暗黙のルールはありますね」と重信先生。現地流にトライしつつ、いろいろな組み合わせを楽しもう。
ねっとりと甘い甘海老を唐辛子の辛さが追いかけてくる。いつもの刺身の食べ方との違いを楽しみながら、ソジュをぐいっと飲み干そう。
甘海老 | 6尾 |
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韓国青唐辛子 | 1/2本(生) |
韓国赤唐辛子 | 1/3本(生(*)) |
A | |
・ 醤油 | 大さじ1 |
・ 砂糖 | 小さじ1 |
・ 酢 | 小さじ1 |
・ にんにく | 小さじ1/3(すりおろす) |
*韓国青唐辛子(生)の完熟したもので、辛味の少ないもの。
ボウルにAを混ぜ合わせる。青唐辛子、赤唐辛子は薄い小口切りにし、ボウルに加えて混ぜる。
甘海老は頭と尾を残して殻と足を取り除き、1のボウルに入れてからめ、30分ほど漬ける。
調理学校で助手として勤務後、料理研究家のアシスタントを経て独立。定番の家庭料理から、実用系、韓国をはじめ大好きな旅行で出合った海外の味まで、守備範囲が広い。雑誌、テレビなどで活躍中。
※この記事の内容は、「dancyu定番シリーズ 豆皿つまみと小鍋つまみ」に掲載したものです。
取材:岡村理恵 撮影:鈴木泰介