余熱も使ってじっくり仕上げるローストビーフはしっとりとなめらかな食べ心地。本場イギリスのグレービーソースも美味しいですが、おすすめは塩、わさびなどでさっぱりと。塩味をつくる塩、醤油、味噌の3つを軸に、余分な調味料を省いた「これで決まり」の引き算料理を料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。
ローストビーフは年末年始にぴったりの文句なしのごちそう。中にほんのり赤く残るのが最高の焼き加減です。切って空気に触れると赤が鮮やかに!
牛もも肉 | 600~700g(塊) |
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★ 下味用 | |
・ 塩 | 小さじ1 |
・ 胡椒 | 少々 |
サラダ油 | 大さじ1 |
クレソン | 2束 |
レモン | 3個(くし切り) |
★ 薬味 | (塩、粗挽き胡椒、粒マスタード、おろしわさびなど) |
牛肉は室温にもどし(1~2時間)、たこ糸を巻いて形を整える。下味用の塩、胡椒をふって、全体に手でまぶしてもみ込む。
フライパンにサラダ油を熱して牛肉を入れて中火で焼く。返しながら全体に焼き目をつけていく。合計4~5分ぐらい。
蓋をして途中、牛肉を3~4回転がしながら弱火で15~20分蒸し焼きにする。
アルミホイルで牛肉を包み、ジッパーつき保存袋に入れる(肉汁が出るので)。次にクッション材で包み、冷めるまでおいて余熱でゆっくり肉に火を通す。完全に冷めたらクッション材を取り、保存袋のまま冷蔵庫で冷やす。食べるときはたこ糸を取り、食べやすい厚さに切って器に盛り、クレソン、レモン、薬味を添える。
身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。
※この記事の内容は、四季dancyu「冬のレシピ」に掲載したものです。
文:中村裕子 写真:原 ヒデトシ