季節の「引き算」料理
塩&わさびでさっぱり美味しい"ローストビーフ"

塩&わさびでさっぱり美味しい"ローストビーフ"

余熱も使ってじっくり仕上げるローストビーフはしっとりとなめらかな食べ心地。本場イギリスのグレービーソースも美味しいですが、おすすめは塩、わさびなどでさっぱりと。塩味をつくる塩、醤油、味噌の3つを軸に、余分な調味料を省いた「これで決まり」の引き算料理を料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。

“ローストビーフ”のつくり方

ローストビーフは年末年始にぴったりの文句なしのごちそう。中にほんのり赤く残るのが最高の焼き加減です。切って空気に触れると赤が鮮やかに!

材料材料 (4~6人分)

牛もも肉600~700g(塊)
★ 下味用
・ 塩小さじ1
・ 胡椒少々
サラダ油大さじ1
クレソン2束
レモン3個(くし切り)
★ 薬味(塩、粗挽き胡椒、粒マスタード、おろしわさびなど)

1肉の下準備

牛肉は室温にもどし(1~2時間)、たこ糸を巻いて形を整える。下味用の塩、胡椒をふって、全体に手でまぶしてもみ込む。

肉の下準備
肉の下準備

2焼く

フライパンにサラダ油を熱して牛肉を入れて中火で焼く。返しながら全体に焼き目をつけていく。合計4~5分ぐらい。

焼く

3蒸し焼きにする

蓋をして途中、牛肉を3~4回転がしながら弱火で15~20分蒸し焼きにする。

蒸し焼きにする

4余熱で火を通す

アルミホイルで牛肉を包み、ジッパーつき保存袋に入れる(肉汁が出るので)。次にクッション材で包み、冷めるまでおいて余熱でゆっくり肉に火を通す。完全に冷めたらクッション材を取り、保存袋のまま冷蔵庫で冷やす。食べるときはたこ糸を取り、食べやすい厚さに切って器に盛り、クレソン、レモン、薬味を添える。

余熱で火を通す
余熱で火を通す
余熱で火を通す
完成
本場のイギリスでは肉汁からつくるグレービーソースをかけて食べるのが主流ですが、日本であれば、良い肉を使って塩、わさびなどでさっぱりいただくのがおすすめです。前もってつくっておけるのも魅力です。

教える人

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

※この記事の内容は、四季dancyu「冬のレシピ」に掲載したものです。

四季dancyu 冬のレシピ
四季dancyu 冬のレシピ
A4変型判(120頁)
ISBN:9784833480833
2021年12月15日発売/1,100円(税込)

文:中村裕子 写真:原 ヒデトシ

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。