主役はあくまで栗とご飯ですが、スパイスとハーブを入れることで複雑なニュアンスが出て、奥行きのある味に炊き上がります。秋のおかずをおいしくするスパイスとハーブ使いをスパイスの達人・小堀紀代美さんに教えてもらいました。
ピラフは米を炒めてから炊き込むご飯。スープに溶け出た具の旨味を米が吸うことで、いろいろなおいしさが生まれます。ここでは秋の味覚の代表格の栗をふんだんに使い、スパイスとハーブを加えて炊き上げます。和食の栗ご飯とはまた違ったおいしさ。ごちそう感のあるひと皿です。
米 | 2カップ |
---|---|
栗 | 12~15個(300g) |
ベーコン | 50g(ブロック) |
マッシュルーム | 3パック |
玉ねぎ | 1/4個 |
オリーブオイル | 大さじ1 |
バター | 15g |
フェンネル | 小さじ1/2 |
クローブ | 2粒 |
塩 | 適量 |
ローズマリー | 1枝 |
タイム | 2枝 |
ローリエ | 1~2枚 |
シナモンパウダー | ひとつまみ |
栗はぬるま湯に30分ほどつけてふやかし、鬼皮と渋皮をむく。水につけてアクを抜き、渋皮が残っていれば取り除く。
ベーコンは7~8mm角に切り、マッシュルームは石突きを取って薄切りにする。玉ねぎはみじん切りにする。
鍋にオリーブオイル、バター、フェンネル、クローブ、栗を入れて弱火で3~4分炒め、スパイスの香りが立ったら、マッシュルームとベーコンを入れてさらに炒める。玉ねぎと塩ひとつまみを加え、玉ねぎがしんなりして甘い香りがするまで炒め合わせる。
米を加えて熱くなるまで炒め、ローズマリーとタイムを枝ごと入れ、塩小さじ1/2強、熱湯2カップを注ぎ入れる。鍋底から大きくかき混ぜ、ローリエをのせ、シナモンパウダーをふって蓋をする。
鍋の縁から湯気が出てきたら、ごく弱火にして10分ほど炊き、最後に10秒ほど強火にし、火を止める。10分ほど蒸らしてさっくりと混ぜる。
レストランのマダムからカフェ「LIKE LIKE KITCHEN」の料理担当を経て、現在は料理教室「LIKE LIKE KITCHEN」主宰。確実においしくつくれるレシピにファンも多い。おいしいもの好きが高じて世界各国を食べ歩き、そんな経験から、スパイスやハーブ使いの達人でもある。
※この記事の内容は、「四季dancyu 秋のレシピ」に掲載したものです。
文:松原京子 撮影:邑口京一郎