秋のスパイス料理
ザクザク衣とシロップが合う!"フライドチキン"

ザクザク衣とシロップが合う!"フライドチキン"

骨付きの鶏肉に衣を二度づけしてがっちりと揚げたフライドチキンは、食べごたえ十分。自家製カルダモンメイプルシロップで仕上げてお好みの甘さに、そしてアメリカンテイストに。秋のおかずをおいしくするスパイスとハーブ使いをスパイスの達人・小堀紀代美さんに教えてもらいました。

“フライドチキン”のつくり方

アメリカ・ポートランドのレストランで食べたカルダモンメイプルシロップと胡椒がきいたフライドチキンの取り合わせ。フライドチキンは、衣を二度づけしてカリカリを超えてガリガリに揚げるのが最大のポイントです。

使ったスパイス&ハーブは
黒胡椒は胡椒のなかでも辛味や香りが強く、ピリッとした香りと刺激的な辛味が特徴。白胡椒は黒胡椒に比べると刺激は少なくマイルドで、上品な辛味と香り。オレガノはハーブのなかでは香りが強く、ややほろ苦みのある清涼感が特徴。
スパイス、ハーブ

材料材料 (2~3人分)

鶏もも肉3本(骨付き)
小さじ2/3
砂糖小さじ1/4
白胡椒少々
牛乳1カップ
無糖ヨーグルト大さじ2
オレガノ大さじ1(ドライ)
★ 衣
・ 薄力粉75g
・ 強力粉75g
・ ベーキングパウダー小さじ1/4
・ 塩小さじ1
・ 粗挽き黒胡椒小さじ2
揚げ油適量(米油)
カルダモンメイプルシロップ適量

1鶏肉の下準備

鶏肉は関節のところに包丁を入れて半分に切り、表面の水気を拭き、骨に沿って切り込みを入れてできるだけ余分な脂を取り除く。包丁またはフォークで数ヶ所刺す。身の側に塩、砂糖、白胡椒の順にまんべんなくふって10分おく。

2鶏肉をもみ込む

牛乳、ヨーグルト、オレガノを保存袋に入れ、1の鶏肉を加えてざっともみ込み、袋の空気を抜いて閉じる。冷蔵庫に入れ、3時間以上おく。

鶏肉をもみ込む
鶏肉は下味をつけて3時間以上おく。冷蔵庫で3日ほど保存できるので、時間のあるときにやっておくとよい。

3鶏肉を室温に置く

揚げる30分~1時間前に2を冷蔵庫から出して室温に置き、漬け汁ごとボウルに移す。

4衣の材料を混ぜる

別のボウルに衣の材料を入れて混ぜる。

衣の材料を混ぜる
衣は薄力粉、強力粉、ベーキングパウダー、塩、そして粗挽き黒胡椒。パンチのある味に仕上がる。

5鶏肉と衣をまぶす

鶏肉の汁気をきり、皮をピンと張って衣をまぶして5分おく。再び、漬け汁をからめて衣をまぶし、2~3分おく。

6揚げる

揚げ油を170℃に熱し、5の皮目を下にして入れ、いじらずに2分ほど揚げ、衣が落ち着いてきたら、ときどき返しながら10~12分かけて香ばしくなるまで揚げる。

揚げる
衣は二度づけするとがっちりとした衣になる。時間をかけてじっくりと揚げて中まで火を通す。

7バットに5分ほど置く

バットに網をかませて、油をきり、5分ほど休ませる。

8盛りつける

器に盛り、カルダモンメイプルシロップをかける。

完成

教える人

小堀紀代美

小堀紀代美 料理家

レストランのマダムからカフェ「LIKE LIKE KITCHEN」の料理担当を経て、現在は料理教室「LIKE LIKE KITCHEN」主宰。確実においしくつくれるレシピにファンも多い。おいしいもの好きが高じて世界各国を食べ歩き、そんな経験から、スパイスやハーブ使いの達人でもある。

※この記事の内容は、「四季dancyu 秋のレシピ」に掲載したものです。

四季dancyu 秋のレシピ
四季dancyu 秋のレシピ
A4変型判(120頁)
2021年9月13日発売/1100円(税込み)

文:松原京子 撮影:邑口京一郎

松原 京子

松原 京子 (フードエディター&ライター)

食をメインとした雑誌や料理の書籍などで企画・編集・執筆を手がける。この業界に入って早うん十年、やれ試食だ試作だ、新しい店ができたんだって、この店の味は残さなきゃ、と外食を続けているうちに体重が増え続け、20代の頃の倍の重さに!(本当に倍の数字です)。一口じゃおいしさなんてわからない、全部食べてこそ真意がわかると思っている。家では真っ当な調味料と安全な食材でつくるシンプルな料理を心がける。