淡白な旨味の鶏むね肉を、天ぷらよりふんわり、さっくりと軽い衣のベニエに。クリーミーな自家製タルタルソース、ミルクパンの柔らかな食感が一体をなす“やさしさ”つながりのホットドッグです。挟むだけ、重ねるだけでは終わらないガストロノミックな“肉サンド”秘蔵レシピ第8弾。東京・神楽坂にある大人気のビストロ「BOLT(ボルト)」のオーナーシェフの仲田高広さんが指南します。
疲れたときに食べたくなるのは、こんなボリューミーなホットドッグかも。昔懐かしいコッペパン風の形が、チキンと卵主体のやさしい味わいによくなじむ。スクランブルエッグからつくるタルタルソースは、ソースというより具材のひとつ。ゆで卵からつくるよりもふわりと柔らかく、別格のまろやかさに感動!
鶏むね肉 | 100g(皮なし) |
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ミルクパン | 2本 |
塩麹 | 大さじ1 |
強力粉 | 適量 |
★ ベニエ生地 | |
・ 薄力粉 | 80g |
・ サラダ油 | 大さじ2 |
・ 卵 | 1個(S) |
・ 炭酸水 | 90ml |
・ 塩 | 少々 |
揚げ油 | 適量 |
★ 自家製タルタルソース | 適量 |
・ 卵 | 1個 |
・ 生クリーム | 大さじ1 |
・ バター | 小さじ1 |
・ マヨネーズ | 40g |
・ 塩らっきょう | 1個(みじん切り) |
・ 胡瓜のピクルス | 1本(みじん切り) |
・ ケッパー | 10粒 |
ザワークラウト | 大さじ1 |
ホットチリソース | 適量 |
鶏肉に塩麹をまぶしてポリ袋に入れ、軽くもむ。空気を抜いて口を縛った状態で冷蔵庫に入れ、一晩漬け置く。
①を冷蔵庫から出して常温に戻し、縦半分に切り、水気を拭いて強力粉をはたく。ベニエ生地の材料を練り合わせ、鶏肉をくぐらせ、160℃に熱した揚げ油で色づくまで4~5分ほど揚げる。
卵を溶いて生クリームとよく混ぜ、弱火でバターを溶かしたフライパンに入れ、かき混ぜながら火を入れてスクランブルエッグをつくる。残りの材料と合わせ、混ぜ合わせる。熱が入りすぎないよう、半熟のうちに濡れ布巾の上にフライパンを移し、冷ますとよい。
ミルクパンの縦中央に切り目を入れて開き、ザワークラウト、③、縦2つに切った②の順にのせ、挟む。器に盛り、ホットチリソースをふる。
1981年生まれ。東京都出身。調理師学校卒業後、東京・銀座にあるフレンチの名店「マルディグラ」や、「レスプリミタニ」(閉店)で修業。その後フランスでの修業を経てオーストラリアへ。メルボルンのレストランやビストロなどで計6年間経験を積む。帰国後、東京・赤坂の居酒屋「まるしげ夢葉家」で修業し、2017年、居酒屋的感覚で自由にフレンチが楽しめる店「BOLT」を東京・神楽坂に開店。9席のカウンターは、毎晩食いしん坊の大人たちで満席だ。
文:堀越典子 撮影:海老原俊之