神楽坂「BOLT」のビストロ肉サンド
自家製タルタルがアクセントの"鶏のベニエドッグ"

自家製タルタルがアクセントの"鶏のベニエドッグ"

淡白な旨味の鶏むね肉を、天ぷらよりふんわり、さっくりと軽い衣のベニエに。クリーミーな自家製タルタルソース、ミルクパンの柔らかな食感が一体をなす“やさしさ”つながりのホットドッグです。挟むだけ、重ねるだけでは終わらないガストロノミックな“肉サンド”秘蔵レシピ第8弾。東京・神楽坂にある大人気のビストロ「BOLT(ボルト)」のオーナーシェフの仲田高広さんが指南します。

“鶏のベニエドッグ”のつくり方

疲れたときに食べたくなるのは、こんなボリューミーなホットドッグかも。昔懐かしいコッペパン風の形が、チキンと卵主体のやさしい味わいによくなじむ。スクランブルエッグからつくるタルタルソースは、ソースというより具材のひとつ。ゆで卵からつくるよりもふわりと柔らかく、別格のまろやかさに感動!

発酵の旨味がアクセントに
素材感、味付けが全体にやさしめなので、ピントが呆けない工夫がほしいところ。旨味に立体感が出る塩麹づかい、ザワークラウトで発酵の酸味を添える合わせ技など、ヒントがいっぱい。

材料材料 (2人分)

鶏むね肉100g(皮なし)
ミルクパン2本
塩麹大さじ1
強力粉適量
★ ベニエ生地
・ 薄力粉80g
・ サラダ油大さじ2
・ 卵1個(S)
・ 炭酸水90ml
・ 塩少々
揚げ油適量
★ 自家製タルタルソース適量
・ 卵1個
・ 生クリーム大さじ1
・ バター小さじ1
・ マヨネーズ40g
・ 塩らっきょう1個(みじん切り)
・ 胡瓜のピクルス1本(みじん切り)
・ ケッパー10粒
ザワークラウト大さじ1
ホットチリソース適量

1鶏むね肉の下準備

鶏肉に塩麹をまぶしてポリ袋に入れ、軽くもむ。空気を抜いて口を縛った状態で冷蔵庫に入れ、一晩漬け置く。

鶏むね肉の下準備
肉のマリネは塩麹で。ほどよい下味がつき、パサつきがちな肉質も酵素の効果でしっとり、 柔らかに。ポリ袋の空気を抜いて密着させると、少ない塩麹の量でまんべんなく味が回る。

2鶏むね肉を揚げる

①を冷蔵庫から出して常温に戻し、縦半分に切り、水気を拭いて強力粉をはたく。ベニエ生地の材料を練り合わせ、鶏肉をくぐらせ、160℃に熱した揚げ油で色づくまで4~5分ほど揚げる。

3タルタルソースをつくる

卵を溶いて生クリームとよく混ぜ、弱火でバターを溶かしたフライパンに入れ、かき混ぜながら火を入れてスクランブルエッグをつくる。残りの材料と合わせ、混ぜ合わせる。熱が入りすぎないよう、半熟のうちに濡れ布巾の上にフライパンを移し、冷ますとよい。

4仕上げる

ミルクパンの縦中央に切り目を入れて開き、ザワークラウト、③、縦2つに切った②の順にのせ、挟む。器に盛り、ホットチリソースをふる。

完成

教える人

「BOLT」オーナーシェフ仲田高広さん

「BOLT」オーナーシェフ仲田高広さん

1981年生まれ。東京都出身。調理師学校卒業後、東京・銀座にあるフレンチの名店「マルディグラ」や、「レスプリミタニ」(閉店)で修業。その後フランスでの修業を経てオーストラリアへ。メルボルンのレストランやビストロなどで計6年間経験を積む。帰国後、東京・赤坂の居酒屋「まるしげ夢葉家」で修業し、2017年、居酒屋的感覚で自由にフレンチが楽しめる店「BOLT」を東京・神楽坂に開店。9席のカウンターは、毎晩食いしん坊の大人たちで満席だ。

店内
カウンター9席。平均予算は7,000円~。料理メニューはアラカルトで、前菜、温菜、揚げ物、メインにカレーや麺の締め物と、常時20品前後がラインナップ。ドリンクは、世界各国のワインを始め、日本酒、焼酎、スピリッツとさまざまな酒が並ぶ。
外観
ほっこりと安心感のある木の扉が目印。

店舗情報店舗情報

BOLT
  • 【住所】東京都新宿区箪笥町27 神楽坂佐藤ビル 1F
  • 【電話番号】03‐5579‐8740
  • 【営業時間】17:00~24:00(閉店)
  • 【定休日】月曜、第2・4火曜
  • 【アクセス】都営地下鉄大江戸線「牛込神楽坂駅」より徒歩1分

文:堀越典子 撮影:海老原俊之

堀越 典子

堀越 典子 (ライター)

千葉県出身。武蔵野音楽大学卒業後、ピアノ講師→音楽系出版社→編集制作会社勤務を経て独立。気がつけば、もっぱら酒食部門担当のライターに。dancyuをはじめ雑誌、PR誌、WEB媒体に食・酒・旅まわりの取材記事を寄稿。大好物はスペイン。サンティアゴ巡礼路歩きが15年来のライフワーク。