ポルトガル発祥の“ビファナ”は、豚肉とトマトソースが主役の愛すべきローカルサンド。汁ダク加減が、どこか日本の牛丼にも似て郷愁を誘います。挟むだけ、重ねるだけでは終わらないガストロノミックな“肉サンド”秘蔵レシピ第5弾。東京・神楽坂にある大人気のビストロ「BOLT(ボルト)」のオーナーシェフの仲田高広さんが指南します。
さっと焼いた豚バラスライスを、トマトソースでしゃぶしゃぶ。ポルトガルの国民食ともいえるご当地サンドイッチは超がつくほどシンプル、かつどこまでも味わい深い。汁気が多く、時間がたつと豚の脂が固まりやすいので、出来たて、挟みたてをアツアツのうちに食べきりたい。
豚バラ肉 | 150g(5mm厚さのスライス) |
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ピタパン | 1枚 |
塩 | 少々 |
にんにく | 1片分(すりおろし) |
A | |
・ トマトソース | 200ml |
・ 白ワイン | 大さじ1 |
・ 水 | 大さじ1 |
・ マッサ・デ・ピメント | 小さじ1と1/2 |
ピュアオリーブオイル | 適量 |
黒胡椒 | 適量 |
鍋にAを入れ、温めておく。「マッサ・デ・ピメント」の発酵の旨味が煮込み料理にコクと奥行をプラスする。少量加えるだけで、本場風の味わいに近づくのでぜひ。
豚バラの片面に塩をふり、にんにくをすり込む。
ピタパンは半分に切り、断面から包丁を入れてポケットをつくる。内側にオリーブオイルを薄く塗り、軽くトーストする。
フライパンに②を入れ、表面に軽く焼き色がつくまで焼く。
④が熱いうちに①のソースにくぐらせ、③に詰め、黒胡椒を振ったら完成。
1981年生まれ。東京都出身。調理師学校卒業後、東京・銀座にあるフレンチの名店「マルディグラ」や、「レスプリミタニ」(閉店)で修業。その後フランスでの修業を経てオーストラリアへ。メルボルンのレストランやビストロなどで計6年間経験を積む。帰国後、東京・赤坂の居酒屋「まるしげ夢葉家」で修業し、2017年、居酒屋的感覚で自由にフレンチが楽しめる店「BOLT」を東京・神楽坂に開店。9席のカウンターは、毎晩食いしん坊の大人たちで満席だ。
文:堀越典子 撮影:海老原俊之