神楽坂「BOLT」のビストロ肉サンド
ケイジャンスパイスが香る"ラムチョップサンド"

ケイジャンスパイスが香る"ラムチョップサンド"

羊好きの皆さま、お待たせしました!骨付きラムとスパイス、カラフルなパプリカ、ヨーグルトの酸味を大胆に盛り込んだ、中東×地中海テイストのサンドイッチの登場です。挟むだけ、重ねるだけでは終わらないガストロノミックな“肉サンド”秘蔵レシピ第4弾。東京・神楽坂にある大人気のビストロ「BOLT(ボルト)」のオーナーシェフの仲田高広さんが指南します。

“ラムチョップサンド”のつくり方

サンドイッチというより、もはやメインを張るにふさわしいボリュームと存在感。ラムの野生的な風味にケイジャンスパイスの香り、パプリカマリネの甘酸っぱさ、特製ヨーグルトソースの酸味が絡み合い、ヨーロッパのムスリム街を思わせる異国感がむんむん。骨をスティックに見立てた盛り付けも楽しい。

ラムチョップの野趣を生かす
あえて食べやすい大きさにカットせず、骨を抜くだけで、ラムチョップの野趣を楽しめる仕立てに。ラムを薄切り肉に、チャバタをピタパンに替えて、ケバブ風にもアレンジしても美味。

材料材料 (2人分)

ラムチョップ4本(200g)
オリーブ入りチャバタ2本(約20cm)
少々
黒胡椒少々
ケイジャンミックス適量(市販)
パプリカのマリネ1/2個分(つくりやすい分量)
・ 赤パプリカ1個
・ 黄色パプリカ1個
・ 塩少々
・ 白ワインビネガー小さじ2
・ アンチョビ2枚分(みじん切り)
・ ガーリックオイル全量(*)
 ├ ピュアオリーブオイル大2
 └ にんにく1片分(スライス)
ヨーグルト大さじ2
ゆかり小さじ1(赤しそふりかけ)
イタリアンパセリ適量

*ピュアオリーブオイルににんにくのスライスを浸して、30分以上置いたもの。

1パプリカのマリネをつくる

パプリカはグリルで皮が真っ黒になるまで焼き、皮をむいて水分をよく拭き取る。深めのバットに並べ、塩、白ワインビネガー、アンチョビをふり、ガーリックオイルを回しかけて1時間以上漬け置く。

2ヨーグルトソースをつくる

ボウルにヨーグルトとゆかりを合わせ、よく混ぜてしばらく置く。ヨーグルトに“ゆかり”を混ぜるだけで、中東風の酸味と塩味が調ったソースに。少し置くとしその赤色が移り、美しいピンク色に変化する。

ヨーグルトソースをつくる
ふりかけとしておなじみの“ゆかり”は、実はトルコのスパイス“スマック”と色味、酸味がそっくり。ヨーグルトはギリシャやカスピ海のコクのあるタイプが向いている。

3ラムの下準備

ラムの両面に塩、胡椒をふり、ケイジャンミックスを擦り込む。

4ラムを焼く

③を魚焼きグリルに入れ、表面に焼き色がつくまで焼く。粗熱が取れたら、骨を手でしごくようにして抜き取っておく。焼き時間の目安は8〜10分ほど。片面焼きグリルの場合は途中で上下を返す。フライパンにオリーブオイル適量を敷き、ソテーしてもOK。

5パンの下準備

チャバタの厚みを半分に切り、軽くトーストする。

6仕上げる

⑤のチャバタの下半分の断面に②の半量を塗り、2cm幅に切ったパプリカのマリネ、④をのせ、②の残りを回しかけ上半分のチャバタで挟む。イタリアンパセリを添えて完成。

完成

教える人

「BOLT」オーナーシェフ仲田高広さん

「BOLT」オーナーシェフ仲田高広さん

1981年生まれ。東京都出身。調理師学校卒業後、東京・銀座にあるフレンチの名店「マルディグラ」や、「レスプリミタニ」(閉店)で修業。その後フランスでの修業を経てオーストラリアへ。メルボルンのレストランやビストロなどで計6年間経験を積む。帰国後、東京・赤坂の居酒屋「まるしげ夢葉家」で修業し、2017年、居酒屋的感覚で自由にフレンチが楽しめる店「BOLT」を東京・神楽坂に開店。9席のカウンターは、毎晩食いしん坊の大人たちで満席だ。

店内
カウンター9席。平均予算は7,000円~。料理メニューはアラカルトで、前菜、温菜、揚げ物、メインにカレーや麺の締め物と、常時20品前後がラインナップ。ドリンクは、世界各国のワインを始め、日本酒、焼酎、スピリッツとさまざまな酒が並ぶ。
外観
ほっこりと安心感のある木の扉が目印。

店舗情報店舗情報

BOLT
  • 【住所】東京都新宿区箪笥町27 神楽坂佐藤ビル 1F
  • 【電話番号】03‐5579‐8740
  • 【営業時間】17:00~24:00(閉店)
  • 【定休日】月曜、第2・4火曜
  • 【アクセス】都営地下鉄大江戸線「牛込神楽坂駅」より徒歩1分

文:堀越典子 撮影:海老原俊之

堀越 典子

堀越 典子 (ライター)

千葉県出身。武蔵野音楽大学卒業後、ピアノ講師→音楽系出版社→編集制作会社勤務を経て独立。気がつけば、もっぱら酒食部門担当のライターに。dancyuをはじめ雑誌、PR誌、WEB媒体に食・酒・旅まわりの取材記事を寄稿。大好物はスペイン。サンティアゴ巡礼路歩きが15年来のライフワーク。