ポルトガルの家庭料理
カリポリ食感が魅力の"いんげんの天ぷら"

カリポリ食感が魅力の"いんげんの天ぷら"

レモンをキュッと搾って、1本ずつカリポリと食べていると、あっという間になくなってしまう、つまみになる天ぷらです。シンプルで美味しいポルトガルの食文化に魅せられ、かの地に通って料理を教わった馬田草織さんに家庭料理のあれこれをご披露いただきました。

“いんげんの天ぷら”のつくり方

海のない内陸部では魚料理への憧れが強く、モロッコいんげんもこうして長いまま揚げ、こんもりと盛って魚に見立てるのだとか。

モロッコいんげん

材料材料 (つくりやすい分量)

モロッコいんげん6~7本
適量
黒胡椒適量
天ぷら粉1/2カップ
炭酸水1/2カップ
揚げ油適量
レモン適量

1下ごしらえ

モロッコいんげんは筋を取り、縦に半分の細さに切る。肉厚なものは切る前に軽く電子レンジにかけておくと、揚げ時間が短くなる。

2塩をふる

1に塩、胡椒をふり、天ぷら粉適量(分量外)をまぶす。

塩をふる
半分の細さに切ったモロッコいんげんに、軽く塩と胡椒をふってから、天ぷら粉をはたく。味つけはここでふる塩、胡椒のみ。

3揚げる

フライパンに揚げ油を1cmの高さほど入れて、170℃くらいの中温に熱する。天ぷら粉と炭酸水をよく混ぜ合わせ、2を1本ずつからめて揚げる。揚げたてを器に盛り、レモンを添える。

揚げる
衣は天ぷら粉と炭酸水が1対1が基本。粉は薄力粉でも大丈夫。炭酸水の効果でカリッと揚がる。モロッコいんげんが長いまま収まるバットを使うと作業しやすい。
完成

教える人

馬田草織

馬田草織

東京生まれ。出版社勤務の後、ライター、編集者として活動しつつ、ポルトガル料理研究家として自宅で料理教室「ポルトガル食堂」を主宰。著書に『ようこそポルトガル食堂へ』『ムイト・ボン!ポルトガルを食べる旅』など。

四季dancyu「秋のレシピ」
四季dancyu「秋のレシピ」
A4変型判(120頁)
2021年9月13日発売/1100円(税込み)

文:鹿野真砂美 撮影:宗田育子

鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。