さつまいもの自然な甘さに、スパイスやナッツをアクセントとして効かせたケーキです。紅茶にも合いますが、赤ワインやウイスキーなどとの相性も抜群です。器と料理の組み合わせを提案する店「カモシカ」を主宰するオカズデザインさんに、器の紹介と、その器を引き立たせる、目にも舌にもおいしいレシピを教わりました。
木の質感は、粉ものの焼き菓子を最高においしく見せてくれる立役者。今が盛りのさつまいもを使ったパウンドケーキも、三谷龍二さんの拭き漆の長トレイにのせると、ぐっとシックな印象になります。実は〈オカズデザイン〉がお菓子をつくるときは、お酒に合うかどうかを大切にしています。このケーキもスパイスやナッツをアクセントに加えた奥行きのある味わいだから、お酒にぴったり。お茶の時間にコーヒーを合わせるだけでなく、夕暮れに赤ワインやウイスキーと一緒に楽しむのも素敵ですよね。
★ 具 | |
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・ さつまいも | 大1/2本(約150g) |
・ バター | 10g(食塩不使用) |
・ 砂糖 | 12g |
・ 塩 | 1g |
・ アーモンド | 20g |
・ アニスシード | ひとつまみ |
★ 生地 | |
・ バター* | 50g(食塩不使用) |
・ 砂糖 | 10g |
・ 水あめ | 10g |
・ 卵黄 | 1個分 |
★ メレンゲ | |
・ 卵白 | 1と1/2個分 |
・ 砂糖 | 20g |
薄力粉 | 55g |
ベーキングパウダー | 0.5g |
*生地用のバター(食塩不使用)は室温にもどしておく。
パウンド型にオーブンペーパーを敷く。アーモンドは軽く素焼きしてから、粗く刻む。さつまいもは皮をむき、拍子木切りにして10分ほど水にさらし、水気をきる。
フライパンに具用のバターを入れて熱し、1のさつまいもを中火で炒める。バターが全体に回ったら、砂糖を加えてからませる。全体が艶っぽくキャラメリゼされるまで炒め、最後にアーモンドとアニスシード、塩を入れて軽く混ぜる。バットに移して冷めるまでおく。
オーブンを175℃に予熱する。生地用のバターをボウルに入れ、泡立て器で混ぜる。白っぽくクリーム状になったら、砂糖と水あめを順に加えて混ぜる。よく混ざったら、卵黄を加えさらに混ぜる。
別のボウルにメレンゲ用の卵白と砂糖の半量を入れ、泡立て器で泡立てる。全体が白くなったら残りの砂糖の半量を加え、スジが描けるくらいもったりしてきたら、残りの砂糖をすべて加える。しっかり、かつ、なめらかなメレンゲをつくる。
3に4を加え、ゴムベラで切るようにさっくり混ぜる。薄力粉とベーキングパウダーを加え、同様に混ぜる。
2を加えて軽く混ぜ、型に流し入れる。オーブンで35分焼く。すぐ型から出し、熱いうちにラップで包んで冷ます。
2000年、吉岡秀治・吉岡知子が結成。“時間がおいしくしてくれるもの”をテーマに、書籍や広告のレシピ制作・器の開発・映画やドラマの料理監修などを手がけている。2008年より東京都杉並区にて、器と料理の店「カモシカ」を不定期でオープンし、作家の器の展示や季節の保存食の販売をはじめ、食にまつわる企画を開催。『二菜弁当』(成美堂出版)など著書多数。
この記事は技あり!四季dancyu「秋のレシピ」に掲載したものです。
文:藤井志織 写真:伊藤達也