甘じょっぱい味がよく染み込んだこんにゃくにシナモンを合わせれば、食べ慣れた味にも新発見が。なんとワインが合う洋風な仕上がりに大変身!蒸し暑い初夏も、スパイスの力を借りて爽やかに乗り切りましょう!「酔いどれ料理家」を名乗る、料理研究家の稲葉ゆきえさん(通称:スヌ子先生)に、食べ慣れたお惣菜や、いつもの酒のあてを、スパイスひとふりで、ぐっと新鮮に、パッと輝く一品に変身させるレシピを習いました。
紅茶やニッキ飴、八ツ橋などの和菓子にも使用され、老若男女問わず、日本人にもなじみ深いシナモン。リラックス効果のある香りは、合わせる食材次第で、まだまだハッとする奥行きのある味わいを生む。
こんにゃくとシナモンの思いがけない出合い。玉こんにゃくがなければ、板こんにゃくをちぎってもOK。成功のコツは、味つけの前に、こんにゃくが鳴くまでしっかりから煎りすること。
玉こんにゃく | 1パック(約12個) |
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シナモン | 2本(スティック) |
生姜 | 1片 |
醤油 | 大さじ3 |
みりん | 大さじ3 |
だし汁 | 1カップ(顆粒だし小さじ1/2+水でもよい) |
*板こんにゃくの場合は、一口大にちぎる。
生姜は皮ごと、薄く10枚ほどにスライスし、シナモンは半分に折っておく。
玉こんにゃくは軽く洗って水気をきり、鍋に入れ、強火にかける。表面が乾き、きゅうきゅうと音がするまでから煎りする。
調味料とだし汁、1を加え、アクが出たら取り、中火で、煮汁が1/3量になるまで煮含める。
酒と料理をこよなく愛する家に育つ。出版社に勤めつつ二児を育て、料理家として独立。東京・日本橋「ギャラリーキッチンKIWI」で料理教室を主宰。手軽なのに華がある盛り上げレシピが得意。噺家・三遊亭遊雀を義兄にもち、定期的に「キウイ寄席」を開催。著書は『夜ふけのおつまみ』(KADOKAWA刊)など。ほかに「スヌ子のへべれけレシピ」(Amazonプライムビデオ)。
※この記事の内容は「技あり!dancyuスパイス」に掲載したものです。
文と構成:風来青 撮影:原田教正