焦がしバターでソテーしたトマトは、甘味が増しバターと相まって濃厚なソースに。ご飯との相性抜群です。バター愛あふれる料理研究家・坂田阿希子さんに、魔性の魅力を放つバター丼の美味しいつくり方を教わりました。
フランス料理や焼き菓子に使われる焦がしバターは、独特の芳香が魅力。強火でソテーしたトマトは、口中でとろけて、まるでフレッシュなトマトソースのよう。スプーンでくずしながら、焦がしバターとともにご飯にからめて。
トマト | 1個(200g) |
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バター | 60g *(有塩) |
粗塩 | 少々 |
温かいご飯 | 茶碗1杯分(150g) |
黒胡椒 | 少々 |
* 焦がしバターがつくりやすい最小限の分量。残ったら、焼き菓子や炒め物、肉や魚介のソテーのソースなどに活用できる。
トマトはへたを除き、横半分に切る。
小鍋にバターを入れて中火にかける。泡立ってきたら(A)、ときどき鍋を揺すりながら全体が茶色になり、ナッツのような香りが立つまで加熱する(B)。すぐに鍋を火からおろして鍋底を冷水につけ、余熱が入らないようにする。
フライパンに2の焦がしバター大さじ1と1/2を入れて中火にかけ、1のトマトを並べ入れて強火にする。トマトの両面を焼きつけ(C)、断面の角が少しくずれてきたら、粗塩をふる。
どんぶりにご飯を盛り、3のトマトをのせてフライパンに残ったバターソースをかける。黒胡椒をふる。
フランス菓子店やフランス料理店で経験を重ね、独立。料理教室「studioSPOON」を主宰しつつ、昨秋、代官山に「洋食KUCHIBUE」をオープン。フランス料理やエスニック料理などジャンルを飛び越えておいしいものへの探究心が旺盛で、プロの手法と自らの経験を活かした生命力あふれる料理にファン多し。
この記事は「技あり!dancyuどんぶり」に掲載したものです。
文:遠藤綾子 写真:原 ヒデトシ スタイリング:肱岡香子