器を引き立たせるレシピ
春野菜のみずみずしい風味がたまらない"そら豆とたけのこ、新じゃがのグラタン"

春野菜のみずみずしい風味がたまらない"そら豆とたけのこ、新じゃがのグラタン"

春に旬を迎える野菜をふんだんに使った、やさしい味わいのグラタンです。器と料理の組み合わせを提案する店「カモシカ」を主宰するオカズデザインさんに、器の紹介と、その器を引き立たせる、目にも舌にもおいしいレシピを教わりました。

さらりとやさしい“そら豆とたけのこ、新じゃがのグラタン”

グレートーンのなかでも、アルミ特有のシルバーグレーは独特の味わいがあります。余計なものを削ぎ落としたシンプルなデザインの坂野友紀さん作の器には、軽やかな春のグラタンがお似合い。そら豆やたけのこ、新じゃがといった春野菜のみずみずしくやさしい風味に合わせて、ベシャメルソースは強力粉ではなく、さらりと仕上がる薄力粉を使用。上には風味の濃いハードチーズではなく、やさしいモッツァレラチーズをのせて焼き上げました。

材料材料 (4~5人分)

★ べシャメルソース
・ 牛乳500ml
・ 無塩バター50g
・ 薄力粉20g
・ 白ワイン80ml
たけのこ200g(水煮)
そら豆10本(薄皮をむいて正味130g)
新じゃがいも小5個
モッツァレラチーズ1個
オリーブオイル大さじ1
適量
白胡椒適量

1ベシャメルソースをつくる

小鍋に牛乳を入れて中火にかけ、木ベラで混ぜながら40℃に温める。

2薄力粉を炒める

バターをフライパンに入れ、ごく弱火にかける。薄力粉をふるいながら加え、そのままの火加減で焦がさないようにじ っくりと炒める。

3白ワインを加える

粉っぽさがなくなり、中心までふつふつと沸騰したら、1の温めた牛乳を少しずつ加え、木ベラでそのつどよく練る。焦がさないように木ベラを動かし続けながら同じ作業を繰り返し、最後に白ワインを加え、全体がふつふつと沸騰したら火を止める。

4たけのこをゆでる

たけのこは何度かゆでこぼし、水煮独特のにおいを取る。ザルにあげて水気をよく拭き取り、一口大に切る。

5そら豆とたけのこを焼く

フライパンを中火にかけ、オリーブオイルを入れ、そら豆とたけのこを加え、塩をふる。こんがりと焼き色がつくまで両面を焼く。

6じゃがいもをゆでる

じゃがいもはよく洗い、皮付きのままゆでる。水気を拭き取り、一口大に切って塩、胡椒をふる。

7ベシャメルソースを絡める

ボウルに5、6を入れ、3のべシャメルソースの2/3を加え、全体を混ぜ合わせる。味をみて、足りなければ塩、胡椒でととのえる。

8オーブンで焼く

耐熱容器に7を入れ、モッツァレラチーズをちぎって散らす。残りのベシャメルソースを上からかけ、170℃に予熱したオーブンで30分ほど焼く。最後は220 ℃に温度を上げ、焼き色をつける。

完成

教える人

オカズデザイン

2000年、吉岡秀治・吉岡知子が結成。“時間がおいしくしてくれるもの”をテーマに、書籍や広告のレシピ制作・器の開発・映画やドラマの料理監修などを手がけている。2008年より東京都杉並区にて、器と料理の店「カモシカ」を不定期でオープンし、作家の器の展示や季節の保存食の販売をはじめ、食にまつわる企画を開催。『二菜弁当』(成美堂出版)など著書多数。

文:藤井志織 写真:伊藤達也

この記事は四季dancyu「冬のキッチン」に掲載したものです。

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2021年3月13日発売/1,100円(税込み)