食への愛が溢れるフランスの家庭料理
凝縮した玉ねぎの甘さと香ばしさが魅力の"じゃがいものリヨン風ソテー"

凝縮した玉ねぎの甘さと香ばしさが魅力の"じゃがいものリヨン風ソテー"

飴色になるまで炒めた玉ねぎの甘味と、ベーコンの香ばしさと旨味がじゃがいもとからまり、なんともお腹の減る味わいになります。フランスと深くかかわり、グランメゾンから家庭の料理まで広く精通しているサルボ恭子さんに、長く愛され続ける家庭料理を習いました。

“じゃがいものリヨン風ソテー”のつくり方

玉ねぎを飴色になるまでしっかりと炒めるのが、いちばんのポイント。凝縮した甘さと香ばしさ、ベ ーコンの香味がじゃがいもにからみつきます。炒め合わせるときにバターの風味をまとわせるのも忘れずに。

材料材料 (つくりやすい分量)

じゃがいも3個
玉ねぎ270g(大1個)
ベーコン(スライス)2枚(40g)
植物油大さじ1
バター20g(食塩不使用)
小さじ1/2
胡椒適量
イタリアンパセリの葉5~6本分(粗みじん切り)

1下ごしらえ

玉ねぎは繊維に沿って薄切りにする。ベーコンは細切りにする。

2玉ねぎとベーコンを炒める

フライパンに植物油を入れて中火にかけ、1の玉ねぎとベーコンを入れる。焦がさず、飴色になるように、30分ほどかけてしっかりと炒める。

3じゃがいもを加えからませる

じゃがいもは皮をむいて厚さ1cmの輪切りにし、水からゆでる。火が通ったらザルにあげ、2のフライパンに入れる。バターと塩も加え、玉ねぎとベーコンをからませるように5分ほど炒め合わせる。味をみて、足りなければ塩(分量外)でととのえる。胡椒をふり、イタリアンパセリの葉をざっと混ぜて器に盛る。

完成

教える人

サルボ恭子 料理家

サルボ恭子 料理家

料理家の叔母に師事したのち、渡仏。パリの名門ホテル「オテル・ド・クリヨン」の厨房に勤務。現在は東京で料理教室を主宰。フランス家庭料理を軸に、さまざまなテーマで活動する。著書も多数。

文:鹿野真砂美 写真:宗田育子

この記事は四季dancyu「春のキッチン」に掲載したものです。

四季dancyu「春のキッチン」
四季dancyu「春のキッチン」
A4変型判(120頁)
2021年3月13日発売/1100円(税込み)
鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。