くじらの持つ野性味を活かした一品です。一度つくるとハマる味です!「缶詰は、食材のひとつとして生かせば、いいつまみになります」と、直さんこと神戸の人気割烹「玄斎」の上野直哉さん。鮭やいわしの水煮は、仕込みいらずで、調理のひと手間を請け負ってくれる。缶汁も骨も使えば、だしも不要で、短時間で本格酒場の味になる。いまや高級食材の「くじら」は、缶詰なら手が届き、お父さんが大好きなカレーや煮込みに早変わり。鮭、くじら、いわしでつくる鮮烈な品。おつまみ塾で学んで、さあ呑もう!
「くじらはちょっと癖があるけど、野性味がカレーとよく合うんです」関西のうどん屋さんのカレー丼を彷彿とさせる味は、最初甘くて、あとピリリ。長く炊くと、くじらとカレーの甘辛が混じって味がぼやけてしまうので、5分で仕上げよう。
くじら大和煮缶 | 1缶(170g) |
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玉ねぎ | 100g |
サラダ油 | 大さじ1/2 |
醤油 | 大さじ1 |
砂糖 | 大さじ1/2 |
カレー粉 | 小さじ1 |
★ 【水溶き片栗粉】 | |
・ 片栗粉 | 小さじ2 |
・ 水 | 小さじ2 |
青ねぎ | 1本 |
ご飯 | 適量 |
フライパンを熱してサラダ油をひき、厚めにスライスした玉ねぎを炒める。
しんなりしたら、水200ml(分量外)、くじら大和煮を缶汁ごと加え、醤油、砂糖、カレー粉を加えて5分ほど煮込む。
味をととのえ、水溶き片栗粉でとろみをつける。ご飯とともに器に盛り、斜め切りにした青ねぎをのせる。
●大阪の浪速割烹を確立した「㐂川」の創業者・上野修三氏の次男として生まれ、歳から京都「菊乃井」で三代目主人・村田吉弘氏に師事。6年にわたって研鑽を積む。2004年に神戸・北野に和食店「玄斎」を開店。優しい人柄と手をかけながら素材を際立たせる料理にファンが多い。
文:西村晶子 写真:福森クニヒロ