いちじくの甘味とスパイスの香りが絶妙に合わさった一品です。器と料理の組み合わせを提案する店「カモシカ」を主宰するオカズデザインさんに、器の紹介と、その器を引き立たせる、目にも舌にもおいしいレシピを教わりました。
岡田直人さん作の板皿を折敷やトレイのように使い、お酒を注いだアンティークのグラスと一緒に盛りつけました。陶磁器の板皿は、ほんの少しのゆがみやがたつきがあるもの。それが表情であり味わいとなります。コンポートは余熱で火を通すのみ。さっぱりとした甘さで、ヨーグルトやアイスクリームと和えたり、フレッシュチーズやハーブとサラダ仕立てにしてもおいしい。コンポート液も、そのまま飲んだり、ソーダ割りにして楽しめます。
いちじく | 4個(かたくて未熟なもの。洗って水気を拭く) |
---|---|
A | |
・ ロゼワイン | 500ml |
・ グラニュー糖 | 100~150g |
・ レモン汁 | 80ml |
・ タイム | 1枝 |
・ クローブ | 3粒 |
・ 黒胡椒 | 3粒 |
・ カルダモン | 3粒 |
鍋(いちじくがぴったり入るサイズで、酸に強いもの)にAを入れ、強火にかける。
沸騰したら弱火にし、アルコールがとんだら火を止めていちじくを加える。
粗熱が取れたら鍋ごと冷蔵庫に入れ、芯までしっかり冷やす(できれば1日以上そのままおく)汁に全体が浸かっていれば、冷蔵庫で3~4日は日持ちする。
2000年、吉岡秀治・吉岡知子が結成。“時間がおいしくしてくれるもの”をテーマに、書籍や広告のレシピ制作・器の開発・映画やドラマの料理監修などを手がけている。2008年より東京都杉並区にて、器と料理の店「カモシカ」を不定期でオープンし、作家の器の展示や季節の保存食の販売をはじめ、食にまつわる企画を開催。『二菜弁当』(成美堂出版)など著書多数。
文:藤井志織 写真:伊藤達也