左党にも喜ばれる、香り高いデザートです。甘さを控えた、しかし決して苦味が強いわけではない、日本酒との相性を考えた一品です。旬のおいしいものを日本酒と一緒に楽しみませんか?家飲みの達人稲垣知子さんに、日本酒がおいしくなる秋の献立を教わりました。
決して苦すぎず、甘さがちょうどいい、テリーヌのようにやわらかなケーキ。お好みで生クリームやドライフルーツなどを添えても。冷やしたほうがきれいに切れますが、その後レンジで軽く温めてもおいしいです。
クーベルチュールチョコレート | 200g(カカオ60%前後(*1)) |
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卵 | 3個(*2) |
バター | 150g(食塩不使用(*3)) |
グラニュー糖 | 30g |
*1 ブロックや板チョコの場合は粗く刻む。
*2 卵は室温にもどしておく。
*3 室温でやわらかくしておく。
オーブンは160℃に予熱しておく。パウンド型にクッキングペーパーを敷き込んでおく。
チョコレートはボウルに入れて湯煎にかけて溶かす。
湯煎したままのボウルにやわらかくなったバターを加え、グラニュー糖も加えて泡立て器で全体がなめらかになるまで混ぜる。湯煎はまだそのままで。
卵をよく溶きほぐしてから、3に少しずつ加えて混ぜ続ける。全体がなめらかでツヤのある生地にする。このとき、油が少し浮いて分離したような状態になった場合は泡立て器で少し強めに、素早くしっかり混ぜ、もったりとツヤのある生地を目指す。
4の湯煎をはずし、生地をパウンド型に流し入れたら160℃のオーブンで20分ほど焼く。中心部分がゆるく生っぽい状態で焼き上がり。粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やし、薄く切る。
企業役員秘書を経て現職。各地の郷土料理や食材の生産者を訪ね歩くと同時に蔵元(現在100蔵超)を回り、本格的な酒造りの仕込みに参加したり、蔵元のおつまみなどを学びつつ、食とお酒のさまざまな楽しみ方を提案している。お酒がおいしく飲める萩焼酒器のプロデュースも手がける。
文:椙下晴子 写真:田村昌裕
この記事は四季dancyu「秋のキッチン」に掲載したものです。