愛しの新じゃがおかず
しっとりほっこり旨い"新じゃがの甘辛煮"

しっとりほっこり旨い"新じゃがの甘辛煮"

春から初夏限定、畑からの賜り物の新じゃが。貯蔵されていない、採れたてのじゃがいもに限って“新”の名称が与えられます。その名のとおり、みずみずしくて新鮮な香り。皮が薄くてやわらかいのも特徴です。丸ごと揚げて、焼いて、ゆでて、せん切りにして、シャッキリ食感を楽しむのもお薦めです。季節限定の香りとホクホクを日々の食卓に!

“新じゃがの甘辛煮”のつくり方

安心の甘辛味。牛肉を加えてちょっとぜいたくな煮物に。じゃがいもを焼きつけて、表面を油でコーティングしてから煮ると、香ばしくてグッと旨味が増します。

材料材料 (2~3人分)

新じゃがいも1袋(500g)(小)
牛肉200g(切り落とし)
生姜1片分(せん切り)
サラダ油大さじ2
1カップ
大さじ3
みりん大さじ2
砂糖大さじ1
醤油大さじ2と1/2
小ねぎ2本分(小口切り)

1新じゃがの下ごしらえ

じゃがいもは皮のままさっと洗い、たわしで表面の泥などを洗い落として水気を拭き、フォークを刺して4~5カ所、穴をあける。

新じゃがの下ごしらえ
皮がやわらかく、強くこするとむけてしまうので、たわしで優しくこすって、まわりに付いた土や汚れを落とします。
新じゃがの下ごしらえ
味がしみ込みやすいようにフォークで刺しながら表面に穴をあけます。

2焼く

フライパンにサラダ油を熱してじゃがいもを入れ、中火で全体に油が回るように炒め、表面に焼き目をつけて取り出す。

焼く
大きく混ぜながら炒め、じゃがいもの表面全体を油でコーティングします。焼きつけることで皮の香りがさらに引き立ちます。

3牛肉を炒める

続けてフライパンに牛肉を入れてほぐしながら炒め、肉の色が変わったら生姜を加えてさっと炒める。

4調味し煮込む

じゃがいもを戻し入れて炒め、酒をふって水を加える。煮立ってきたらみりん、砂糖を加え、蓋をして弱火で10分煮る。

5煮詰めて仕上げる

醤油を加えて混ぜ、蓋をしてさらに10分ほど煮てから蓋を取り、汁気が少し残るまで煮詰めて器に盛り、小ねぎを散らす。

完成

教える人

大庭英子 料理研究家

大庭英子 料理研究家

「特別な材料や調味料を使わずにつくれる料理」を数多く提案している。長年の経験と知恵から、余分な手間をそぎ落としてつくるシンプルな料理は、「おいしい」と絶大なる定評がある。キッチンにはどこででも買うことのできるポピュラーな調味料が並ぶ。分量や入れるタイミングなど、ちょっとしたコツで、誰もが幸せになれる料理がつくれる、ということを自ら実証中。

文:中村裕子 写真:原ヒデトシ

この記事は使えるdancyu「じゃがいも」に掲載したものです。

使えるdancyuじゃがいも
使えるdancyuじゃがいも
A4変型判(108頁)
2020年11月16日発売/880円(税込)
中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。