本気のチーズトースト
芳醇な香りと旨味の"ラクレットチーズのトースト"

芳醇な香りと旨味の"ラクレットチーズのトースト"

チーズトーストは、手軽なもの。そう思い込んで、手を抜いていないだろうか。チーズの種類や質、パンとの相性。ちょっと本気を出せば、絶品チーズトーストが待っている!

フレッシュチーズ専門店が教えるチーズトースト

チーズをパンにのせて焼くだけ。チーズトーストは手軽な軽食として扱われることが多いが、シンプルがゆえに食材の味わいがダイレクトに表現される料理。だからこそ、チーズにちょっと気合いを入れるだけで、驚くほど旨いチーズトーストに出合える。

「理想は、きちんとつくられた切りたてのナチュラルチーズを買うこと。時間がたつとカット面から香りや味わいが抜けていきますから、新鮮なうちに食べることが重要です」と、世界中のナチュラルチーズを輸入・販売する「チーズ王国」の中澤明紀さん。チーズは、パンの風味とチーズの特徴をおさえて選ぶ。「ブリーなどマイルドなものには、食パンなど軽めの味わいがおすすめ。逆に、ブルーチーズなど塩気が強くて濃い味のものには、小麦の香りがしっかりしたルヴァンやカンパーニュなどを」(中澤さん)

焼き方にもコツがある。エメンタール系やモッツァレラ系など、溶けやすくて、のびのいいチーズは、表面に焦げ目がつくまでしっかり焼く。リコッタなどフレッシュなものは、ほんのり温める程度で十分。コンテなどハード系は薄く切って火が通りやすいようにして、ほんのり温めて香りや風味を引き出す。

さっそく、“本気”のチーズトースト、試してみませんか?

“ラクレットチーズのトースト”のつくり方

ラクレットチーズ
ラクレットチーズ。フランスやスイスの山岳地帯でつくられるセミハードチーズ。とろりと溶かしてじゃがいもなどにからめて食べるのが一般的だが、ハムやベーコンなどシャルキュトリーとの相性もいい。

材料材料 (1人分)

ラクレット50g
食パン1枚(4~5枚切り)
ベーコン1枚
サラダ適量
粗挽き黒胡椒少々

1ベーコンを切る

ベーコンは食べやすい大きさに切ってパンにのせる。

2焼く

厚さ5mm程度に切ったラクレットをその上にまんべんなくかぶせて、オーブントースターで焼く。

3仕上げ

パンを焼いている間にお皿にサラダを準備。ラクレットが溶けてパンに焦げ目がついたら食べごろ。黒胡椒をふり、サラダを添えて。

完成
溶かして食べることの多いラクレットはチーズトーストにぴったり。ふわりと独特な香りが漂い、優しい塩気が朝食向けだ。ラクレットの皮は切り落としてもよいが、残すとより香ばしい。パンはカンパーニュでもOK。ベーコンをハムに代えても合う。

文:吉田彩乃 写真:神林 環

※この記事は技あり!dancyu「チーズ」に掲載したものです。

技あり!dancyu「チーズ」
技あり!dancyu「チーズ」
A4変型 判( 88 頁)
ISBN: 9784833477352
2018年10月30日発売 /880円(税込)
吉田 彩乃

吉田 彩乃 (ライター)

1986年、東京都生まれ。2015年よりフリーランスのライターとして活動し、食関連の記事のほか、ビジネス、経済、カルチャーなど幅広いジャンルで執筆。好きなものは珈琲とナチュラルワインと、ワインのつまみになるパン。