冬に嬉しい土鍋使いのススメ
本格"鯛飯"はこうつくる!

本格"鯛飯"はこうつくる!

鯛を一尾使った豪華な鯛飯です。鯛の下ごしらえをきちんとすることで、美味しさが倍増しますよ。土鍋を鍋物だけに使っていませんか?土鍋は、コトコト煮込んだり、具だくさんスープをつくったり、ふっくら炊き込みご飯を炊いたり、蒸気を使って蒸し煮も楽しめます。土鍋の可能性がどんどん広がるレシピ、ご紹介します。

“鯛飯”のつくり方

土鍋の口径を利用して丸ごと1尾で炊き上げました。蓋をあける前からいい香り。身をほぐして全体に鯛をちりばめながら召し上がれ。もちろん、切り身でもおいしくつくれます。

材料材料 (5~6人分)

3合
1尾(頭から尾まで26~28cmの鯛 約450g)
下味用の塩少々
650mL
昆布1枚(6cm角)
大さじ3
小さじ1と1/3
小ねぎ40g(小口切り)

1米をとぐ

米は炊く1時間ほど前に洗ってザルにあげ、30分ほどおいて水気をきる。

2鯛の下ごしらえ

下処理済の鯛を洗い、両面に3本ほど斜めに浅く切り込みを入れ、両面に下味用の塩をふり、10分ほどおく。

3米を浸水させる

土鍋に米、水、昆布を入れて30分ほど浸しておく。

4鯛を焼く

鯛をガス台のグリルに入れて強火で6~7分、表面に焼き目をつける。

5炊く

3の土鍋に酒と塩をふり入れて混ぜ、昆布の上に鯛をのせる。蓋をして強めの中火にかけ、煮立ってきたら中火にして7~8分、弱火にしてさらに15分ほど炊き、火を止めて10分ほど蒸らす。

炊く

6骨を取る

蓋を取って小ねぎを散らす。鯛の上身をはがして頭と中骨を取り、残った大きな骨を取り除いてから木しゃもじで全体を混ぜ、器に盛る。

骨を取る
完成
茶碗に盛って召し上がれ!止まらない美味しさです!

教える人

大庭英子 料理研究家

大庭英子 料理研究家

「特別な材料や調味料を使わずにつくれる料理」を数多く提案している。長年の経験と知恵から、余分な手間をそぎ落としてつくるシンプルな料理は、「おいしい」と絶大なる定評がある。キッチンにはどこででも買うことのできるポピュラーな調味料が並ぶ。分量や入れるタイミングなど、ちょっとしたコツで、誰もが幸せになれる料理がつくれる、ということを自ら実証中。

文:中村裕子 写真:原ヒデトシ

※この記事は四季dancyu「冬の台所。」に掲載したものです。

四季dancyu「冬の台所。」
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A4変型 判( 120 頁)
2019年12月12日発売 / 1,100円(税込)
中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。