小ぶりのじゃがいもをゴロッと丸ごと使った、食べごたえ抜群の一品です。「じゃがいもは、シンプルに食べるよりも、油分と合わせてがっつり、パンチのある食べ方が断然好き」という料理研究家の栗原友さん。あちこち食べ歩いて出合ったじゃがいも料理をクリトモ流にアレンジ。お酒のスタンバイもお忘れなく!
「牛肉をじっくりと炒めて鍋底にたまった肉の脂で、揚げじゃがを炒りつけます。じゃがいもをおいしくするための肉の脂だから、安い切り落とし肉で十分」。下ゆでしたじゃがいもを皮つきのまま揚げると、中はほくほく、外はカリカリ。肉の脂の旨味を吸わせると、ほろりとくずれるやわらかさに。煮詰まったたれも余すことなく、からませながら食べよう。
じゃがいも | 8個(小粒) |
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牛バラ肉 | 400g(切り落とし) |
ゆでたけのこ | 200g |
小松菜 | 1/2束 |
A | |
・ 塩 | 小さじ1/3 |
・ 醤油 | 大さじ3 |
・ 酒 | 30ml |
・ みりん | 大さじ2 |
・ 砂糖 | 大さじ1 |
胡麻油 | 大さじ2 |
揚げ油 | 適量 |
豆板醤 | 大さじ1/2 |
穀物酢 | 大さじ2 |
たけのこは厚さ1cmに、小松菜は色よくゆでて長さ5cmに切る。
じゃがいもは皮つきのまま、水から10分ほどゆでる。揚げ油を高温(180 ℃)に熱し、表面がカリッとするまで色よく揚げる。
フライパンに胡麻油、牛肉、下味の塩小さじ1(分量外)を加えて炒める。ほぐしながら中火でじっくり炒めて、油脂をしっかり出しておくのがコツ。たけのこと揚げたじゃがいもを投入。
油脂にからめるように炒めたら、Aの調味料を加える。蓋をしないで強火で10分、豆板醤を加えて、さらに弱火で10分煮る。
仕上げに酢を加え混ぜ合わせたら火を止めて、器に盛り、小松菜をつけ合わせる。
栗原友さんは、母の栗原はるみさんとともに料理家として活躍。東京・目黒で昼は「クリトモ式混ぜ麺」、夜は「クリトモ式ツナマヨ混ぜカレー」の小さな食堂を営む。2020年10月末に築地に鮮魚店「クリトモ商店」をオープン。『クリトモのさかな道 築地が教えてくれた魚の楽しみ方』(朝日新聞出版)など著書多数。
文:神吉佳奈子 写真:鈴木泰介
※この記事は「使えるdancyu じゃがいも」に掲載したものです。