今日、なにつくる?
甘い香りが鼻腔をくすぐる"金目鯛の味噌漬け焼き"|「銀座小十」直伝!魚の肴②

甘い香りが鼻腔をくすぐる"金目鯛の味噌漬け焼き"|「銀座小十」直伝!魚の肴②

味噌に漬けることによって水分が抜け、旨味が凝縮した金目鯛は酒の最高のお供になります。燗酒にぴったりな「魚の肴」を和食の名店「銀座 小十」の店主、奥田透さんに習いました。

金目鯛の味噌漬け焼きのつくり方

味噌

奥田さんが愛用しているのは、京都の西京味噌の粒味噌タイプのもの。「漉した味噌より、粒味噌のようにボディのある味噌らしい味のほうが、魚に合うように思います」。白味噌なので塩分が立たず、味わいは甘くて上品だ。ここにみりんと酒を混ぜれば味噌床の完成。漬け込みが2日だと魚のフレッシュな味わいもまだあり、3日だと味噌の風味がしっかりと浸透する。

材料材料 (つくりやすい分量)

西京味噌500g(粒味噌)
みりん75mL
15mL
金目鯛の切り身3切れ(タラ、サワラなどでもよい)

1皮目に包丁を入れる

金目鯛は、キッチンペーパーでしっかりと水気を拭き取って、皮目に細く包丁を入れる。金目鯛やタラなどの脂の多い魚は、包丁を入れることで焼く際に余分な脂が外に出て、身が縮みすぎず安定した焼き上がりになる。サワラの場合は皮を剥ぐ。

皮目に包丁を入れる

2塩をふる

バット全体に薄く塩をふり、魚を並べて上からも塩をふる。塩をしなくても漬けられるが、味噌床に漬けるときは、先に塩をして脱水しておくと味が浸透しやすい。塩加減は、塩焼きにして食べるときよりも少なめに。

塩をふる
軽く塩をして脱水すると味噌がよりよく浸透する。

3みりんと味噌を混ぜる

ボウルに西京味噌を入れ、みりんの半量を入れて混ぜる。全体になじんだら残りのみりんも加えてよく混ぜる。

みりんと味噌を混ぜる

4酒を加える

酒も加えて混ぜる。

酒を加える

5味噌床の完成

この分量なら、3~4切れを漬けるのにちょうどよい。魚のほかに、鶏肉などを漬けてもおいしい。

味噌床の完成

6味噌を容器に敷く

切り身3切れが並ぶ大きさの保存容器に、味噌床の約3分の1量を満遍なく敷き、その上にガーゼを貼りつけるようにのせる。ガーゼは二重にして、容器の面積の2倍以上用意するとよい。

味噌を容器に敷く

7切り身を並べる

6のガーゼの上に魚の切り身を並べて、折り畳んだガーゼをかぶせる。

切り身を並べる

8漬け込む

7の上から味噌床の残りをすべてのせて全体にならし、余ったガーゼをかぶせて魚と味噌床をよく密着させる。蓋をして冷蔵庫で2~3日漬け込む。

漬け込む

9切り身を取り出す

焼く前にガーゼをめくり魚を取り出す。残った味噌床は2~3回は使える。魚臭さが気になった場合は、酒少々でゆるくのばし、一度火にかけて冷ましてから使うといい。

切り身を取り出す

10焼く

家庭用の両面焼きグリルで焼く。グリルをよく温めてから、魚を入れる。味噌漬けは焦げやすいので、弱めの火でゆっくりと時間をかけて焼く。全体に火が通って魚の身が固まるまではあまり触らない。色良く焼けたら表側に刷毛でみりんをひと塗りして艶を出し、表面が乾いたら完成。

焼く

11完成

西京味噌の甘い香りが鼻腔をくすぐる。3日間漬け込んだ切り身はキュッと身が締まっているが、箸を入れればホロッと崩れる柔らかさ。噛めば優しい白身の旨味と味噌の味わいがじんわりと広がる。

完成

教える人

奥田 透

奥田 透 「銀座 小十」店主

お酒好きでもある奥田さん。一番飲むのはビールやシャンパンなどの泡ものだとか。「今回ご紹介した料理の中で、個人的には味噌幽庵焼きが一番好きです。手に入れば、ノドグロやマナガツオも絶品。泣ける旨さです」。

店舗情報店舗情報

銀座 小十
  • 【住所】東京都中央区銀座5‐4‐8 カリオカビル4階
  • 【電話番号】03‐6215‐9544
  • 【営業時間】12:00~13:00(L.O.)、18:00~21:30(L.O.) 要予約
  • 【定休日】日曜、祝日 12月31日~1月6日 7日は夜の営業のみ
  • 【アクセス】東京メトロ「銀座駅」B6出口より3分。JR「有楽町駅」中央出口より10分

文:鹿野真砂美 写真:名取和久

※この記事の内容はdancyu2013年1月号に掲載したものです。

鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。