スペインポークは柔らかい肉質で脂身はほんのり甘く、ガッツリ食べたいときにぴったりな豚肉。塊肉で買っても楽しくおいしく使い切れるレシピを、保存食研究家の按田優子さんが5日間連続で披露します!最後には、スペインポークプレゼントキャンペーンのお知らせもありますよ。
スペインポークを使ったレシピ一品目は、甘しょっぱくジューシーに仕上がるチャーシューです。
大きな塊肉を紐で縛ってグツグツ煮込むイメージのチャーシュー。大量につくっても単調な味わいに飽きてしまったり、食べきれないこともあります。料理家の按田優子さんが提案するのは「今日の分だけつくる」こと。
小さめの塊肉ならフライパンで手軽につくれるそうです。「小さい塊肉だと火が通りすぎて硬くなることがあるけれど、スペインポークは柔らかいままなのがうれしいですね」と按田さんは言います。シナモンと蜂蜜が香る濃厚な味わいのチャーシュー、ぜひお試しあれ。
スペイン産白豚肉 | 200g(肩ロース) |
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醤油 | 大さじ1 |
生姜 | 小さじ1/2(すりおろし) |
はちみつ | 大さじ1 |
シナモンパウダー | 少々 |
ブラックペッパー | 少々 |
ビニール袋にすべての材料を入れ、常温に30分ほど置く。
フライパンに1を汁ごと入れ、蓋をして弱火で20分ほど蒸し焼きにする。時々蓋を開けて汁を肉に絡ませ、焦げ付きそうなら火を止める。
仕上げに火を強めて煮汁を煮詰め、肉全体にからませる。煮汁にとろみがついたら火を止める。食べやすく切り分けて出来上がり。
ペルーに行くとあちこちで食べられる「チチャロン」を按田さん流にアレンジ。豚肉を蒸し焼きして、カリッとするまで熱します。
「火にかけるとき油をひかないので、豚肉が自分の脂で焼き上げられるんです。だから、肉の香りや旨味をしっかり封じ込めることができます。良質な豚肉だからこそ、おいしくできる料理ですね」
按田さんのお気に入りだという付け合わせはさつまいも。ねっとりと甘くなるまで熱した芋と、さっぱりとした玉ねぎやレモンを組み合わせて豚肉と一緒にいただきます。
スペイン産白豚肉 | 200g(肩ロース) |
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さつまいも | 1本 |
紫玉ねぎ | 1/4個 |
レモン | 1/4個 |
パセリ | 適量 |
水 | 適量 |
塩 | 小さじ1 |
豚肉は脂の面が下になるようにフライパンに入れる。さつまいもも皮付きのまま丸ごと入れ、塩をふり、水を深さ5㎜くらいまで注ぐ。
蓋をして、ごく弱火にかけ、40~50分蒸し焼きにする。
食べやすい大きさに切り分けた豚肉とさつまいもを皿に盛りつける。
繊維に沿って薄切りにした紫玉ねぎとみじん切りしたパセリを和えたもの、くし形に切ったレモンを添える。
最近、スーパーで時々見かけるようになったスペイン産の豚肉。
実はスペインはEU第1位の豚肉生産国。サステナビリティに基づいた飼育方法で、環境への配慮や安全性はお墨付き。成長ホルモン剤不使用で、動物福祉の分野では世界最高水準のレベル。どのサプライチェーンも遵守しているだけでなく他国においてもスペインのアニマルウェルフェアをお手本にしています。
幸せな環境で育ったスペインポークは、毎日の食事に取り入れたくなるスピリット、そして味わいです。
スペイン白豚生産加工者協会(INTERPORC)
公式サイト保存食研究家。「按田餃子」店主。乾物料理店などを経て、独立。保存食を実地で研究する傍ら、乾物にまつわる食品加工の専門家としてJICAのプロジェクトに参加し、ペルーのジャングルでとれる食材の加工や保存の研究にも携わる。2012年、「按田餃子」をオープン。著書に『冷蔵庫いらずのレシピ』(ワニブックス)、『食べつなぐレシピ』(家の光協会)など。
文:北條芽似 写真:萬田康文