スペインポークの塊肉を料理する5日間。
按田流味噌角煮とコク旨豆煮込み|スペインポークの塊肉レシピ④

按田流味噌角煮とコク旨豆煮込み|スペインポークの塊肉レシピ④

スペインポーク塊肉の使い切りレシピ。4日目は、時短で手間要らずな角煮と豆の煮込みをつくります!事前にスペインポークゆで豚を準備しておけば、余った食材と調味料だけで完成します。最後には、スペインポークプレゼントキャンペーンのお知らせもありますよ。

味噌をからめて温めたら、出来上がり。

スペインポーク
スペインポークゆで豚さえつくっておけば、ほんのひと手間で角煮が完成。

丁寧につくれば2日はかかる豚の角煮。按田優子さんが考えたアレンジは味噌味で、しかも、甘味は最後に黒砂糖をパラパラふるもの。
「角煮の甘辛い味わいととろける食感は楽しみたいけど、時間がなかったり、手間がかかったり。いかに簡略化するか考えた結果、味噌をからめればいいんだ!と思い至りました。ゆで豚を使えばさらに簡単で、好きな大きさに切り出して温めながらからめるだけ。甘さは、食べる人が好みで調整してください」

スペインポークゆで豚のつくり方
鍋に、スペイン産白豚肩ロース塊肉500gと水1L、塩30gを入れて中火にかけ、沸騰したらアクを除き、蓋をして弱火で約1時間ゆでる。冷蔵庫で5日ほど保存可能。
保存するときは、容器に肉を汁ごと入れ、キッチンペーパーをかけるなどして、全体が水分に触れている状態にしよう。

スペインポーク角煮のつくり方

材料

材料材料 (2人分)

スペインポークゆで豚100g
貝割れ菜適量
大さじ1
味噌小さじ2
黒砂糖小さじ2
練りがらし適量

1温める

鍋に4等分したゆで豚、味噌、分量の水を入れる。味噌を溶きながら豚肉にからめ、中まで温める。

2盛りつける

器に盛り、黒砂糖をかけ、根を落とした貝割れ菜と練りがらしを添える。

スペインポーク角煮
仕上げの黒砂糖とからしの量で味変を楽しめる。

忙しいときのための塩豚煮込み。

塩豚煮込み
スペインポーク塩豚から出る塩味と旨味を野菜がたっぷり含む。隠し味はハモンセラーノ。

肉の保存食として欠かせない塩豚を豆と煮込みます。
塩豚から出る旨味をだしとして使いたいので、仕込んでから4~5日くらい経った、しっかりと塩がなじんだものを使うのがお薦めです。
塩豚はとてもしょっぱいので小さく切り、やはり小さく切った野菜などの具材と合わせましょう。最初は水分なしで熱し始めますが、豚肉の塩分によって野菜からどんどん水分が出るのでご心配なく。「忙しくて買い物に行けない日は、つくっておいた塩豚と残り物野菜と豆に頼ります。豆に豚のコクがしみて、さっと煮るだけなのにおいしいんです」と按田さん。

スペインポーク塩豚のつくり方
スペイン産豚肉の肩ロース塊肉に、肉の重さの5%相当の塩を満遍なくすり込む。ポリ袋などに入れて冷蔵庫で保存する。塩が完全に溶けたらキッチンペーパーで水気を拭く。冷蔵庫で2週間ほど保存可能。
スペインポーク
左が生の豚肉。右が塩をまぶして3日間保存した豚肉。日が経つにつれて塩がなじみ、生ハムのような色味になり、旨味も凝縮する。5%の塩分は濃いめなので、料理に使う際は塩分の追加はほとんど不要。

スペインポーク塩豚と豆の煮込みのつくり方

材料
豆以外の野菜は合わせて140g以上になるように合わせる。

材料材料 (2人分)

スペインポーク塩豚50g
玉ねぎ30g
にんじん40g
れんこん40g
ごぼう40g
白いんげん豆60g(水煮)
ハモンセラーノ1枚
mL

1切る

塩豚、玉ねぎ、にんじん、れんこん、ごぼうは1cm角に切る(豆くらいの大きさが目安)。ハモンセラーノは食べやすく切る。

2蒸し煮する

1を鍋に入れ、蓋をして弱火にかけ、野菜の水分で蒸し煮する。途中時々混ぜる。

3盛り付ける

玉ねぎの色が透き通ってきたら豆、ハモンセラーノ、分量の水を加えて中火にかける。沸騰したら弱火にして15分ほど煮る。皿に盛って出来上がり。

スペインポークってどんな豚肉?

スペインポーク
スペインポークは、衛生的な環境でつくられた良質な味わいが、国を超えて支持されている。

スペインの豚肉産業は約450万tの食肉生産量を誇っており、輸出量は世界第3位。世界130カ国でスペインポークは愛されています。また、スペイン国内での白豚産業直接雇用は30万人、間接雇用は100万人を超えます(2018年INTERPORC調べ。)。
スペインを代表する立派な食材なのです。

お問い合わせ情報お問い合わせ情報

スペイン白豚生産加工者協会(INTERPORC)

公式サイト

教える人

按田 優子(あんだ・ゆうこ)

按田 優子(あんだ・ゆうこ)

保存食研究家。「按田餃子」店主。乾物料理店などを経て、独立。保存食を実地で研究する傍ら、乾物にまつわる食品加工の専門家としてJICAのプロジェクトに参加し、ペルーのジャングルでとれる食材の加工や保存の研究にも携わる。2012年、「按田餃子」をオープン。著書に『冷蔵庫いらずのレシピ』(ワニブックス)、『食べつなぐレシピ』(家の光協会)など。

文:北條芽似 写真:萬田康文