スペインポーク塊肉の使い切りレシピ。5日目は、塩をまぶして熟成させた塩豚を活用してつくります。水分が抜けて旨味が凝縮した塩豚は、普段の料理をグレードアップさせる万能食材です。最後には、スペインポークプレゼントキャンペーンのお知らせもありますよ。
米の上に野菜やきのこなどの具材、塩豚をのせて炊き上げます。
炊いている間に豚の脂や肉汁が野菜や米にしみていくので、30分ほどとろ火でじっくり炊くのがお薦め。「甘栗は、ほくほくして甘いものならなんでもOK。なければ、食べやすく切ったさつまいもや里芋などに置き換えてみてください」と按田優子さん。
醤油は調味ではなく、あくまでも香りづけに使います。食べる直前にさっと回しかけるのがポイントです。
スペインポーク塩豚 | 50g |
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米 | 1合 |
甘栗 | 4粒 |
ごぼう | 30g |
れんこん | 20g |
舞茸 | 10g |
水 | 200mL |
醤油 | 適量 |
米は研ぎ、30分ほど水に浸す。
塩豚は細切り、甘栗は殻をむき2~4等分に手で割る。ごぼうはささがき、れんこんは薄いいちょう切り、舞茸は根元を除いてほぐす。
土鍋に米を入れ、塩豚、甘栗、ごぼう、れんこん、舞茸をのせ分量の水を注ぐ。蓋をして、とろ火で30分炊く。
炊き上がったら米の上下を返すように混ぜ、醤油を回しかける。
按田さんが「個人的に大好きな味」という、納豆パスタ。
旨味に満ちた塩豚の脂身から脂を引き出し、オイルパスタのベースにします。
「このパスタのために、脂身をためておくことも(笑)。少しだけ入れるレバーは、なかったら入れなくてもいいけれど、入れるとコクがうんと増します。納豆やクリームの味わいにも合いますね」
按田さんは続けます。
「ぜひ、アーモンドはたっぷりのせてください。カリカリとした食感と香ばしさでますますおいしくなりますよ!」
スペインポーク塩豚 | 30g(脂が多めの部分) |
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ショートパスタ | 100g |
にんにく | 1片 |
レバー | 30g |
挽きわり納豆 | 1パック |
生クリーム | 50mL |
ローストアーモンド | 適量(無塩) |
セージの葉 | 2枚 |
塩 | 適量 |
ショートパスタは、塩を加えた湯(1Lに塩大さじ1が目安)で表示通りの時間ゆでる。ゆで汁はソースづくりに使うので取っておく。
塩豚は細切り、にんにくはみじん切りにする。
フライパンに塩豚を入れ、弱火でじっくり炒めて脂を出す。レバー、にんにく、納豆を入れ、レバーを潰しながら炒める。
レバーに火が通ったら、生クリームと1のパスタのゆで汁150mLを加えて沸騰させる。
ゆでたパスタを3のフライパンに加えてソースとからめ、皿に盛る。砕いたアーモンドを散らし、セージを添えたら出来上がり。
スペインポークには、ロース、ヒレ、スペアリブ、モモ、バラ、チークなどをはじめ、加工食品も含めると多くの豚肉製品があります。たとえば、世界三大生ハムのひとつ、ハモンセラーノやフエと呼ばれる白カビサラミもスペイン産白豚肉からつくられています。
そのバリエーションの多さから日本でも飲食店やスーパーなどで広く扱われ、豊かな味わいが人気です。
スペイン白豚生産加工者協会(INTERPORC)
公式サイト保存食研究家。「按田餃子」店主。乾物料理店などを経て、独立。保存食を実地で研究する傍ら、乾物にまつわる食品加工の専門家としてJICAのプロジェクトに参加し、ペルーのジャングルでとれる食材の加工や保存の研究にも携わる。2012年、「按田餃子」をオープン。著書に『冷蔵庫いらずのレシピ』(ワニブックス)、『食べつなぐレシピ』(家の光協会)など。
文:北條芽似 写真:萬田康文