スペインポークの塊肉を料理する5日間。
塩豚でつくる五目ごはんと納豆クリームパスタ|スペインポークの塊肉レシピ⑤

塩豚でつくる五目ごはんと納豆クリームパスタ|スペインポークの塊肉レシピ⑤

スペインポーク塊肉の使い切りレシピ。5日目は、塩をまぶして熟成させた塩豚を活用してつくります。水分が抜けて旨味が凝縮した塩豚は、普段の料理をグレードアップさせる万能食材です。最後には、スペインポークプレゼントキャンペーンのお知らせもありますよ。

スペインポーク塩豚の旨味が具材と米にしみわたる。

秋の味覚と塩豚を合わせた炊き込み五目ごはん
秋の味覚と塩豚を合わせた炊き込み五目ごはん。

米の上に野菜やきのこなどの具材、塩豚をのせて炊き上げます。
炊いている間に豚の脂や肉汁が野菜や米にしみていくので、30分ほどとろ火でじっくり炊くのがお薦め。「甘栗は、ほくほくして甘いものならなんでもOK。なければ、食べやすく切ったさつまいもや里芋などに置き換えてみてください」と按田優子さん。
醤油は調味ではなく、あくまでも香りづけに使います。食べる直前にさっと回しかけるのがポイントです。

スペインポーク塩豚のつくり方
スペイン産豚肉の肩ロース塊肉に、肉の重さの5%相当の塩を満遍なくすり込む。ポリ袋などに入れて冷蔵庫で保存する。塩が完全に溶けたらキッチンペーパーで水気を拭く。冷蔵庫で2週間ほど保存可能。

塩豚五目ごはんのつくり方

材料

材料材料 (2人分)

スペインポーク塩豚50g
1合
甘栗4粒
ごぼう30g
れんこん20g
舞茸10g
200mL
醤油適量

1下準備

米は研ぎ、30分ほど水に浸す。
塩豚は細切り、甘栗は殻をむき2~4等分に手で割る。ごぼうはささがき、れんこんは薄いいちょう切り、舞茸は根元を除いてほぐす。

2炊く

土鍋に米を入れ、塩豚、甘栗、ごぼう、れんこん、舞茸をのせ分量の水を注ぐ。蓋をして、とろ火で30分炊く。

3仕上げる

炊き上がったら米の上下を返すように混ぜ、醤油を回しかける。

納豆、クリーム、スペインポーク塩豚。

納豆、クリーム、スペインポーク塩豚
スペインポーク塩豚と納豆の発酵した旨味がパスタにからまり、食べごたえは抜群です。

按田さんが「個人的に大好きな味」という、納豆パスタ。
旨味に満ちた塩豚の脂身から脂を引き出し、オイルパスタのベースにします。
「このパスタのために、脂身をためておくことも(笑)。少しだけ入れるレバーは、なかったら入れなくてもいいけれど、入れるとコクがうんと増します。納豆やクリームの味わいにも合いますね」
按田さんは続けます。
「ぜひ、アーモンドはたっぷりのせてください。カリカリとした食感と香ばしさでますますおいしくなりますよ!」

納豆パスタのつくり方

材料
納豆は挽きわりを使うと、パスタ全体に味がなじみやすいです。

材料材料 (2人分)

スペインポーク塩豚30g(脂が多めの部分)
ショートパスタ100g
にんにく1片
レバー30g
挽きわり納豆1パック
生クリーム50mL
ローストアーモンド適量(無塩)
セージの葉2枚
適量

1下準備

ショートパスタは、塩を加えた湯(1Lに塩大さじ1が目安)で表示通りの時間ゆでる。ゆで汁はソースづくりに使うので取っておく。
塩豚は細切り、にんにくはみじん切りにする。

2炒める

フライパンに塩豚を入れ、弱火でじっくり炒めて脂を出す。レバー、にんにく、納豆を入れ、レバーを潰しながら炒める。

3パスタソースをつくる

レバーに火が通ったら、生クリームと1のパスタのゆで汁150mLを加えて沸騰させる。

4盛りつける

ゆでたパスタを3のフライパンに加えてソースとからめ、皿に盛る。砕いたアーモンドを散らし、セージを添えたら出来上がり。

スペインポークってどんな豚肉?

スペインポーク
スペインでは塩豚や生ハムをはじめ、多くの保存に適した豚肉加工品が生活に根付いている。

スペインポークには、ロース、ヒレ、スペアリブ、モモ、バラ、チークなどをはじめ、加工食品も含めると多くの豚肉製品があります。たとえば、世界三大生ハムのひとつ、ハモンセラーノやフエと呼ばれる白カビサラミもスペイン産白豚肉からつくられています。
そのバリエーションの多さから日本でも飲食店やスーパーなどで広く扱われ、豊かな味わいが人気です。

お問い合わせ情報お問い合わせ情報

スペイン白豚生産加工者協会(INTERPORC)

公式サイト

教える人

按田 優子(あんだ・ゆうこ)

按田 優子(あんだ・ゆうこ)

保存食研究家。「按田餃子」店主。乾物料理店などを経て、独立。保存食を実地で研究する傍ら、乾物にまつわる食品加工の専門家としてJICAのプロジェクトに参加し、ペルーのジャングルでとれる食材の加工や保存の研究にも携わる。2012年、「按田餃子」をオープン。著書に『冷蔵庫いらずのレシピ』(ワニブックス)、『食べつなぐレシピ』(家の光協会)など。

文:北條芽似 写真:萬田康文