おにぎりというと海苔で巻くのが一般的ですが、今回ご紹介するおにぎりは「荏胡麻」で巻きます。ゴロっとした肉味噌とザーサイ、荏胡麻(えごま)の渾然一体としたおいしさを味わってみてください。
鶏味噌のもつ甘辛具合にザーサイの塩気、そこに荏胡麻が絶妙な仕事ぶりを発揮。香ばしい清涼な風味はクセになるおいしさ。
炊きたてのご飯 | 100g |
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ザーサイ | 1切れ(一口大の薄切り) |
荏胡麻の葉 | 2枚 |
★ 鶏味噌 | (つくりやすい分量) |
鶏もも肉 | 200g(1㎝角に切る) |
にんにく | 1片(細かいみじん切り) |
生姜 | 2片(細かいみじん切り) |
粗糖 | 30g(または砂糖) |
酒 | 大さじ2 |
赤味噌 | 150g |
蜂蜜 | 小さじ1 |
実山椒 | 適量(フリーズドライ。細かく砕く) |
ピーナッツオイル | 大さじ2(または胡麻油) |
中華鍋にピーナッツオイル、にんにく、生姜を入れ、弱火にかける。鍋を傾けて、油の中でじっくり揚げるようにして火を入れる。香りが強く出てきたら鍋を水平にし、強火にして鶏肉と酒を加え、炒める。肉がしっかり炒まったら粗糖を加え、さらに炒める。
粗糖がなじんだら弱火にし、赤味噌を少しずつ加えながら、焦げないように混ぜる。照りが出てきたら蜂蜜と山椒を入れ、全体を混ぜ合わせたら火を止めて完成。冷蔵で10日間ほど保存できる。
手に塩水(分量外)をつけて、鶏味噌小さじ2(10g)、ザーサイを具に、ご飯を三角にむすび、荏胡麻の葉を巻く。具は皿に個数分、あらかじめ取り出しておくと便利。
吉岡秀治・知子夫妻が結成した、料理とデザインのチーム。NHK連続テレビ小説「てっぱん」や、映画『食堂かたつむり』での料理監修をはじめ、“時間がおいしくしてくれるもの”をテーマに多方面で活躍。著書に、新刊の『マリネ』(主婦と生活社)ほか多数。
文:山村光春 写真:上山知代子
※この記事の内容はdancyu2014年11月号に掲載したものです。