鶏皮を酢で和えたおつまみは、焼鳥屋でも定番ですが、「バードランド」の鶏皮つまみにはよりおいしくなる秘訣がありました。食感が際立つ鶏皮つまみをご賞味あれ!
つまみの達人としての呼び声も高く、「どこにもない料理か、ほかとは歴然と味が違うものをつくる」という高い志で、数々の名物を生み出してきた「バードランド」主人の和田利弘さん。焼鳥屋や居酒屋でも定番の鶏皮つまみも、和田さんの手にかかるとひと味違う。
今回教わった鶏皮つまみは、皮と肉の間にある“筋膜”食感を生かした鶏皮の二杯酢。クニャクニャする皮に筋膜を残したまま調理すれば、コリッとした食感がプラス。二杯酢のきりっと引き締まった酸味が爽やかな逸品だ。
鶏もも肉 | 1枚 |
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A | |
・ 醤油 | 大さじ1 |
・ 米酢 | 大さじ2弱 |
・ 煮きり酒 | 大さじ1と1/2(日本酒を鍋に入れて強火にかけ、アルコール分をとばしたもの) |
B | |
・ 生姜 | 小1片(せん切り) |
・ 赤唐辛子 | ひとつまみ(小口切り) |
C | |
・ 香菜の葉 | 適量(みじん切り) |
・ 長ねぎ | 適量 |
・ 白胡麻 | 適量 |
もも肉は、皮を下にして置く。真ん中の肉のない部分(ひざ)を境に半分に切る。白い筋の多いほう(ふくらはぎ)は、皮の間際まで包丁を入れ、包丁を横にスライドさせて、白い筋膜を皮に残しながら肉を皮から外す。肉は2~3cmずつに分けて外すとやりやすい。残りの肉(太もも)は、皮を手ではがす。皮に黄色い脂肪がついていれば、包丁で取り除く。
鍋に湯を沸かし、酢少々(分量外)を加えて、皮を入れる。再沸騰して、火が通るまで2分ほどゆでる。湯をきってボウルに移し、流水で冷やす。キッチンペーパーで水気を拭く。
金網を熱し、皮の表面をさっと炙って、残っている毛を焼き落とす。
5mm幅に切り、バットに入れて、混ぜ合わせたA、Bを加え、冷蔵庫で2時間ほど味をなじませる。器に盛り、Cをのせる。
文:安井洋子 写真:鈴木泰介
学生時代は税理士を目指していたが、バイトで働き始めたもつ焼き屋で頭角を現し、焼鳥屋の道へ。ワイン好きゆえ洋風のつまみも得意。
※この記事の内容はdancyu2015年月7号に掲載したものです。