骨を外してサッと煮るだけでつくれる簡単オイルサーディン!しっとり、ほろりとした身にハーブとにんにく、魚醤のふくよかな風味がからみ、心地よく酒を誘います。甲州などミネラル感のある白ワインはもちろん、後口が軽やかな日本酒も好相性。
店の看板料理レシピのつくり方の基本はいずれも、魚の下処理を丁寧にすること。塩をふり、焦らず時間を置いて水分を抜くことで、味がよくなじみ、日持ちも良くなる、といいことずくめだ。
オイルサーディンは、塩分を控えめにしているから、そのまま食べてもイワシ本来の味わいが楽しめる。身が崩れないようしっかり冷ましたら、ねぎの小口切りとレモンを添えてどうぞ。旨味たっぷりのオイルもいろいろ使い回せて重宝する一品だ。
小イワシ | 12尾 |
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塩 | ひとつまみ |
オリーブオイル | 200ml |
A | |
・ にんにく | 2片(つぶして粗みじん切り) |
・ 赤唐辛子 | 2本(種を除く) |
・ 黒粒胡椒 | 小さじ1 |
・ ローズマリー | 2本(生。枝付き) |
・ ローリエ | 2枚 |
魚醤 | 小さじ1/4(淡口醤油でも可) |
1.イワシは爪で尾から頭に向けてしごくように親指を滑らせ、ウロコを取る。
2.包丁で頭を落とし、腹を斜めに切り内臓を取る。
3.腹の中央に親指を差し入れ、両側に開く。
4.尾から骨を剥がす。
5.イワシが大きい場合は、腹骨を包丁でそぎ取る。
イワシ両面に塩をふり、1時間以上置く。余分な水分とともに臭みが抜け、ハーブやにんにくの風味も入りやすくなる。
キッチンペーパーで挟んで軽く押さえ、水分を取る。
小鍋にクッキングシートを敷き、オリーブオイルを注ぐ。3を皮を上にして並べ、Aを加える。クッキングシートを敷いておくと、底が焦げないで、皮も剥がれずきれいに仕上がる。
蓋をして、ごく弱火で10分煮込み、火を止めたら魚醤、または淡口醤油を加える。完全に冷ましてからオイルごと密閉容器に移し、冷蔵庫で半日置いて塩分とオイルをなじませる。
文:本庄 彩 写真:高見尊裕
義姉・梅原砂織さん(写真右)とともに、オーガニックワインや純米酒に合う新しいレシピを次々と考案し、明石の魚介や県産の野菜を使った家庭料理が評判を呼ぶ。料理に使う井上しょうゆ、三河みりん、シママースの塩、澤屋まつもと厨酒などといった調味料も裕子さんが厳選。
※この記事の内容はdancyu2014年月9号に掲載したものです。