福地享子さんの魚河岸流魚フライ
磯の香りが心地良い"ハマグリとアワビフライ"

磯の香りが心地良い"ハマグリとアワビフライ"

食べるとカリッとした衣の中にプリッとした身が顔を出す美味しさは、貝フライにしかない味わいです。

肉厚な身を楽しむ貝フライ

マヨネーズに刻んだしば漬けを混ぜた「しば漬けタルタル」が合うハマグリの串フライと贅沢に生アワビを使った磯の風が香るフライです。串フライは「ホンビノス貝」や「白貝」もお薦めなので、一緒に揚げて味わいの違いを楽しんでみてください。

魚河岸流のフライのコツ
一、 魚介の水分を拭き取ってから粉をまぶすこと
(衣が厚くならず、揚げているときにパンクしない)
二、 溶き卵に牛乳を加えること
(魚介の臭み消しになるし、パン粉が薄くつくので軽い揚げ上がりになる)
三、 衣をつけたら手早く揚げること
(水分の多い魚介は、時間が経つと衣がしっとりして、揚げるのに時間がかかってしまう)

ハマグリフライのつくり方

ハマグリ

材料材料 (つくりやすい分量)

ハマグリ適宜(大粒、砂抜きしたもの)
適宜
薄力粉適宜
卵液適宜(卵と牛乳を1:1で合わせる)
細挽きパン粉適宜
サラダ油適宜
★ しば漬けタルタル
マヨネーズ適宜
しば漬け適宜(細かく刻む)

1ハマグリを酒蒸しにする

ハマグリを少量の酒で酒蒸しにし、口が開いたら火を止める。粗熱が取れるまで冷ます。

ハマグリを酒蒸しにする

2薄力粉をまぶす

身を外して汁気を拭き、ビニール袋にハマグリ、少量の薄力粉を入れまぶす。ヒダの裏まで粉をつけること。

薄力粉をまぶす

3卵液につける

卵液にくぐらせる。フライには単に溶いた卵を使う場合が多いが、牛乳を加えるのが築地流。

4衣をつけて揚げる

サラダ油を中温に熱する。2粒ずつ竹串に刺し、衣をつけて揚げる。ヒモにも串を通すこと。揚げやすいし食べやすい。

衣をつけて揚げる
衣をつけて揚げる

アワビフライのつくり方

アワビ

材料材料 (つくりやすい分量)

アワビ適宜
薄力粉適宜
卵液適宜(卵と牛乳を1:3で合わせる)
粗挽きパン粉適宜
サラダ油適宜

1殻を剥く

殻にナイフを入れ、ウロを潰さないように身を外す。鮮魚店で外してもらってもOK。

殻を剥く

2衣をつけて高温で揚げる

衣をつけ、高温に熱した油で、10秒程度揚げる。衣に色がついたらOK!

衣をつけて高温で揚げる
衣をつけて高温で揚げる

教える人

福地享子

福地享子 築地魚市銀鱗会事務局長

旨い魚や珍しい魚を見つけると、片っ端から買い込んでは、どうしたらおいしく食べられるか、あれこれ試作してみるのが日課。

文:大沼聡子 写真:古市和義

※この記事の内容はdancyu2013年7月号に掲載したものです。

大沼 聡子

大沼 聡子 (編集者・ライター)

家庭科教師だった母親の影響で、小学生の頃から料理雑誌を愛読。現在はレシピ本の企画・編集のほか、食まわりの記事を雑誌・ウェブ等で執筆している。趣味は世界各国の料理をつくること、食べ歩くこと。