山食堂のみそ汁は、布海苔が全体にとろみをもたせ、シャッキリした小松菜やねぎ、汁を吸った庄内麸もだんだんとなじんで椀の中で一体となっていく。ゆっくり心と体にしみる味わいだ。
煮干しと昆布のだしは、漉す必要がないのが楽チン。だしをひいた後に保存できるので、倍量でつくっておけば使いたいときすぐに使える。布海苔や庄内麸は乾物なので保存がきき、戻す必要もない便利な具。ただし布海苔を店頭で見つけるのは難しかった。「ふのり」でネット検索するといくつも出てくる。ボリュームがある味噌汁なので、これとご飯があれば昼食は満足。
だし | |
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・ 水 | 1L |
・ 煮干し | 20g |
・ 昆布 | 5g |
白味噌 | 50~60g(信州味噌) |
麦味噌 | 20g |
小松菜 | 2束 |
ねぎ | 1/2本(50g小口切り) |
布海苔 | 7.5g(汚れが気になる場合は、水でさっと洗い流す。) |
庄内麸 | 15g |
鍋(または容器)に水、煮干し、昆布を入れて、冷蔵庫で一晩置く。
鍋を中火にかける。アクを取り、泡が大きくなり始める沸騰直前に火を止める。ここまで7~8分かかるのが火加減の目安。
煮干しと昆布を入れたまま鍋ごと冷ます。完全に冷めたら、煮干しと昆布を取り出す。このまま冷蔵で2~3日保存可能。
鍋に湯を沸かす。小松菜の茎の部分だけ先に湯につけてゆでる。30秒ほどしたら全体を沈め、茎がくったりするまでゆでる。氷水に取って冷まし、よく絞る。茎のほうは4~5cm、葉のほうは2~3cmに切り、再度、ギュッと絞って水気をきる。
3を中火にかける。沸騰したら火を止めてアクを取り、味噌を入れる。ダマが残らないよう、泡立て器でしっかりと溶く。具を、布海苔、庄内麸、小松菜の順に入れる。庄内麸は、食べやすい大きさになるよう、手で割りながら入れる。最後に、小口切りにしたねぎをたっぷり入れ、再び火にかける。
沸騰直前で火を止めたら、出来上がり。具が柔らかくなりすぎないよう、加熱のしすぎに注意。
文:浅妻千映子 写真:宮濱祐美子
※この記事の内容はdancyu2019年2月号に掲載したものです。