家飲みって心底寛げますよね。 でも酒のアテ、何にしよう? そんなときにぴったりの、さくっと気軽に、ぱぱっと手早く、つくり置きもできちゃうつまみを習いました。 日本酒大好き店主の絶品つまみ5品、ぜひつくってみてください。
料理店ひしめく鎌倉で圧倒的な人気を誇る居酒屋「おおはま」のメニュー表はすごい。20品以上の野菜小鉢に始まり、優に100品を超える肴を列挙。しかも、刺身は「一枚からお切りします」とあるから恐れ入る。そんな膨大なつまみを一人でつくっているのが店主の大濱幸恵さんだ。
30歳で心機一転、公務員を辞めて料理の世界へ。東京・早稲田の割烹「松下」(現在は閉店)などで修業を積み、阿佐谷で独立。その後2014年に鎌倉へ移転し、連日連夜大盛況の店となる。
「つくる、という工程が好きで。だんだん増えてしまいました。その分、工夫が必要。いかに無駄のないつくり方で美味しく仕上げるか、いかに効率よく提供できるつくり置きメニューを揃えるかをいつも考えていますね」
堅苦しくないものが好み、ということもあって、大濱さんの肴は凝りすぎず親近感のあるメニューが多い。酒が進むキリッと男前なこの味つけは何!?と知りたくなる肴が満載。
だから、「家でつくりたいから教えて!」とレシピを請う料理好きの常連客も多いという。そう。楽しく料理して家飲みするのに、ここの酒肴はうってつけなのだ。大濱さん、日本酒にぴったりのつまみを教えてください。
「日本酒には、塩気や酸味を立たせたメリハリのある料理が合います」
そう言って人気の5品を一気につくってくれた。セロリの和え物は、レモンスカッシュ並みの爽快感を目指してレモンをたっぷり搾って。しらたきの炒め物は、刺激を求めて黒胡椒を思いきりふって。つまみにもなるタルタルは豪快にマヨネーズを使って……。と、肝になる味を大胆に効かせるのがコツ。酒がクイッと進む肴になる。
どれも失敗知らずの簡単さ。食卓に並べて家飲みしたら、もう最高!
どっしり芳醇、旨口タイプに。お燗にも。
鶏挽き肉 | 150g |
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豚挽き肉 | 50g |
長ねぎ | 1/2本 |
片栗粉 | 小さじ2 |
A 醤油 | 小さじ1 |
A 味噌 | 小さじ1 |
A 溶き卵 | 1/4個分 |
A 塩 | ひとつまみ |
A 黒胡椒 | 少々 |
サラダ油 | 小さじ1 |
柚子胡椒 | 適量 |
笹の葉 | 1枚(なくても可) |
長ねぎはみじん切りにしてボウルへ入れ、ねぎの水分を閉じ込めるために片栗粉をまぶす。
1のボウルに挽き肉2種、Aを加えて、粘りが出始めるまで手で混ぜる。
笹の葉に2の肉だねをのせてヘラで平らにのばす。笹の葉を使わない場合は、小判形に薄くのばす。
フライパンに油を強火で熱し、肉だねの面から焼く。軽く焼き色がついたら上下を返し、蓋をして弱火で7分ほど蒸し焼きにする。
蓋を取り、再び上下を返し、肉だねの表面にしっかり焼き色をつける。器にのせ、柚子胡椒を塗る。
合うお酒:程よい酸味ですっきりした後口の酒に。
セロリ | 大きめ1本(140g) |
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塩 | 小さじ1弱 |
A 塩昆布 | 10g |
A レモン汁 | 1/2個分 |
A 白煎り胡麻 | 小さじ2 |
セロリは根元の筋を取り、繊維を断ち切るように斜め薄切り、葉はざく切りにする。
ボウルに1のセロリと塩を入れてもみ、5分置く。流水に1分さらして、余分な塩分を抜き、水気をしっかり絞る。
セロリとAを和えたら完成。
※冷蔵庫で3日ほど保存可。