師走が折り返すと、本格的に年末の雰囲気が漂います。食材売り場ではつい肉や魚のご馳走に目がいきがちですが、旬の野菜たちもずらりと並んでいます。料理研究家の植松良枝先生が、カリフラワーのおいしい調理法を披露します。
カリフラワーはブロッコリーと同じアブラナ科の野菜。どちらもキャベツの変種なのだそうです。なんだか近いようで遠い間柄。
とはいえ、どちらも冬が旬の野菜。元気に育つ環境は似ていて、冷涼な気候を好みます。秋から冬にかけた時季の菜園で、仲良く一緒に成長します。
同じ時季に育つ同じ科目の野菜ですが、スーパーに並ぶとカリフラワーはブロッコリーに比べて値段が高めです。
その理由は、育ててみるとよくわかります。
どちらも畑の専有面積は同じくらいなのですが、ブロッコリーはわりとテンポよく収穫期を迎えるのに比べ、カリフラワーときたらじっくり焦らず、マイペース。カリフラワーは、じっくりと時間をかけて大きくなっていくのです。
しかも、真っ白に仕上げないとカリフラワーは市場に出せないので、長雨などによる湿気には注意が必要。小まめに気にかけないと、すぐに黒ずみができてしまいます。
場合によっては周囲の葉を中央に集めて株を覆い、保護しなければ
そんなカリフラワー、一般的にはブロッコリーのように柔らかくゆでて、マヨネーズをつけて食べられることが多いと思います。
熱々にゆでたカリフラワーもおいしいですが、煮ると穀物類のような香りをまとった旨味あるだし。ポタージュやリゾット風などのくたくたに煮るような料理に、カリフラワーを単体で使うと本領発揮です!冬らしい、柔らかで繊細な味わいの料理が完成しますよ。
グラタンやシチューに入れても、乳製品でつくる料理との相性が良いことに気付かされます。
今回はお腹に優しくて、朝ごはんにぴったりなアロース・クレモソをつくりましょう。
カリフラワーと米をたっぷりのクリームで好みの硬さまで煮れば完成するお手軽料理です!
私は、菜園でカリフラワーが収穫できたときにはまずこの料理で楽しむ!と決めています。
シンプルな材料だからこそカリフラワーのおいしさが堪能できて、食べ飽きません。寒い時季には、何度もつくっていただきたい料理です。レシピではパルミジャーノ・レッジャーノのおろしたてを最後にたっぷりと加えていますが、ブルーチーズやカマンベールに変えると、今度は俄然、白ワインに
カリフラワー | 150g |
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玉ねぎ | 1/4個分(みじん切り) |
米 | 1/2カップ |
バター | 20g |
野菜スープ | 600ml |
生クリーム | 60ml |
塩 | 小さじ1弱 |
オリーブオイル | 適量 |
パルミジャーノチーズ | 適量 |
カリフラワーを2cm幅に切る。
鍋にバターとオリーブオイルを入れて中火にかけ、バターが溶けてきたら玉ねぎを加える。
玉ねぎから水分が出るまで炒めたら、カリフラワーと野菜スープ200mlを加えて蓋をして、煮立ったら弱火で7分蒸し煮する。蓋を開けて、鍋中のカリフラワーを好みの大きさにつぶす。
米と残りの野菜スープを入れ、煮立ったら蓋をしないで、弱火で12分煮る。
塩と生クリームを鍋に加えて、ひと煮立ちしたら、器に盛り付けてパルミジャーノチーズを上からすりおろす。最後にオリーブオイルをかけて完成です。
――つづく。
文:植松良枝 写真:宮濱祐美子