旬の野菜の知恵袋。
ビーツ、ブロッコリー、クリームチーズ、ケイク・サレ。

ビーツ、ブロッコリー、クリームチーズ、ケイク・サレ。

旬を迎えたビーツでかわいらしい断面に仕上がるケイク・サレをつくりましょう。オーブンでじっくり火を通したビーツはほんのりと甘くて、ほくほくとした口あたり。12月のホームパーティーにぜひつくってみませんか?

ビーツは江戸時代に日本へやってきた!

煮ると甘く、ほんのりと土の香りがするビーツは、ビート、ビートルートとも呼ばれます。
和名だと火焔菜(かえんさい)。まるで火を吹いたかのような赤みを帯びた野菜ということなのでしょう。

江戸時代初期にはすでに日本に渡ってきたとされているので、新顔野菜のふりをして、実は日本人が古くから親しんできた野菜だったのかも?と妄想は膨らみます。

ビーツ
ビーツの鮮やかな色は”ベタシアニン”という成分によるもの。体の細胞を若く保ち、アンチエイジングの効果があります。

砂糖がまだまだ貴重だった江戸時代、甘味の強い野菜であるビーツは貴重な存在だったはず。
その頃はいったいどんな料理に使われていたのでしょう?とワクワクしましたが、ビーツは何度か日本に持ち込まれつつも、どうやら栽培野菜としては定着しなかったようです。当時は日本人になじみのない鮮やかすぎる色合いが敬遠されてしまったのかもしれませんね。

植松良枝さん
「ビーツは家庭菜園でもつくることができます。種まきから3ヶ月ほどで収穫することができますよ」

ビーツを使った最後のレシピは甘くない塩味のケーキ、ケイク・サレをつくりましょう。
冷めても温めてもほっこりとしたおいしさです。キッシュよりも手軽につくれて、野菜との相性はばっちり。
ビーツをちょっと大きいかな?と思うくらいの角切りにして生地に入れて焼き込むと断面がかわいらしく、同じく旬を迎えるブロッコリーとクリームチーズを加えると栄養バランス&色合いが抜群です。

ケイク・サレをつくるときのポイントは、溶きほぐした卵にオリーブオイルを加えて泡立て器でぐるぐると混ぜて乳化させてからほかの材料を混ぜていくこと。
特別な技術は必要ない焼きっぱなしのケーキです。

ビーツのケイク・サレのつくり方

材料材料 (4人分)

ビーツ大1/2個
薄力粉150g
ベーキングパウダー5g
ブロッコリー80g
玉ねぎ1/2個
ハム80g
玉子2個
牛乳100ml
オリーブオイル50ml
クリームチーズ100g
材料
10cm×20cmの大きさのパウンド型を使います。

下準備

型の内側にオリーブオイルを塗り、薄力粉をうすくまぶす。薄力粉とベーキングパウダーは合わせて漉し器でふるっておく。オーブンを180度に予熱する。

型の内側にオリーブオイルを塗り、薄力粉をうすくまぶす

1野菜を切る

耐熱皿に湿らせたキッチンペーパーを敷き、その上に皮を剥いて2cm角に切ったビーツを並べる。ラップでふんわりと覆って500wの電子レンジで2分加熱する。ブロッコリーは小房ごとに切り分ける。玉ねぎはうす切りにして、ハムと一緒に水分が出るまでフライパンでソテーする。

2cm角に切ったビーツ
ビーツの大きさが揃っていると、切り分けたときの断面が美しくなります。
ブロッコリーは小房ごとに切り分ける
大きいブロッコリーの小房は半分に切りましょう。
玉ねぎはうす切りにして、ハムと共に水分が出るまでフライパンでソテーする
ハムはフライパンに入れるとき、手で小さくちぎります。

2生地をつくる

ボウルに卵、オリーブオイルを入れてホイッパーで白っぽくなるまで混ぜ合わせ、牛乳を加えてさらに混ぜ合わせる。ふるった薄力粉とベーキングパウダーを加えてさらに混ぜ合わせる。粉気がなくなったら玉ねぎ、ハムを加える。

ボウルに卵、オリーブオイル、牛乳を入れて溶きほぐし、ふるった薄力粉とベーキングパウダーを加える
表面にオリーブオイルが浮かばなくなるまで卵と混ぜ合わせてから、粉を加えます。
とろみがついて白っぽくなるまで泡立て器でよく混ぜ合わせる
粉気がなくなるまで混ぜ合わせます。
牛乳、玉ねぎ、ハムを加える
牛乳と混ぜ合わせた生地に玉ねぎとハムを混ぜ込みます。

3型に敷く

生地の1/3の量を型に敷き詰め、ビーツ、ブロッコリー、クリームチーズの半量を散らす。その上から更に生地を流し込み、残りの具材を散らす。最後に生地を流し込む。

生地の1/3を型に敷き詰め、ビーツ,クリームチーズ、ブロッコリーの半量を散らす
ブロッコリー同士、クリームチーズ同士が隣合わないように敷き詰めると綺麗な断面に焼き上がります。
最後に残りの生地を入れる
最後に流し込む生地で具材が見えないように覆いましょう。

4オーブンで焼く

予熱したオーブンに型を入れて50分焼く。生地の中心に箸を刺して、抜いたときに生地がついてこなければオーブンから取り出す。粗熱が取れたら切り分けてでき上がり!

生地の中心に竹串を刺して、生地がついてこなければオーブンから取り出す
生地から抜いた箸に生地がついてくるようであれば、さらに10分ほどオーブンに入れましょう。
粗熱が取れたら切り分けてでき上がり
好みの厚さに切り分けてめし上がれ。熱々のスープなどと合わせると、最高の朝食になりますよ!

――つづく。

文:植松良枝 写真:宮濱祐美子

植松 良枝

植松 良枝 (料理研究家)

四季に寄り添った食と暮らしを提案する料理研究家。菜園での野菜づくりがライフワーク。春夏秋冬それぞれの季節が極まり、次の季節の準備期間である「土用」を暦の中でも特に大切にしている。一児の母となり、忙しい日々の中で家族への想いも増してさらに深く土用を考えるようになった。