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「ビーツのちらし寿司」はいかがですか?

「ビーツのちらし寿司」はいかがですか?

料理研究家の植松良枝先生が披露するビーツレシピの2品目は「ちらし寿司」。目にも鮮やかなビーツの色を活用して、酢飯を華やかに染め上げます!

ビーツの鮮やかな色を活用する。

ビーツの多くは葉が切り落とされた状態で売られています。
実を食べる野菜なので、葉がついたままだと栄養分や水分が逃げて、鮮度が落ちやすくなってしまうのです。

ただ、ビーツの葉は本来は食べられるもの。ベビーリーフとして売られている袋の中に、赤い葉脈のものが入っていますよね?
あれこそがビーツの葉なのです。もともとはひとつの野菜でしたが、スーパーではバラバラに売られています。

ビーツ
ビーツは表面の凹凸が少なく丸みを帯びてずっしりとした重さのあるものが、栄養分を蓄えていて瑞々しいですよ。

実は薄くスライスすることで、生の状態でもシャキシャキとしたおいしい食感。酢に漬け込んでおけば、ビーツの鮮やかな紅色が酢に染み渡り、綺麗なピクルスが手軽につくれます。

漬け汁は甘酸っぱく鮮やかな色なので、酢飯に混ぜ込んで朱色に染めるという応用技にも使えますよ。

ビーツのちらし寿司
紅と白が目にも華やかな洋風ちらし寿司に仕上がります。

ピクルス液からビーツを取り出すときは、しっかりと汁気を切らず、軽くひと振り程度して酢飯に加えるくらいがちょうどよい色加減に染まります。お好みでピクルス液も回しかけて色味を調整してみてください。ツナやセロリをマヨネーズで和えたものを上に乗せれば、サラダ軍艦のようなちらし寿司の出来上がりです。
とってもシンプル材料で、ちらし寿司がより華やかな印象に様変わりするのでお試しあれ。

ビーツのちらし寿司のつくり方

材料材料 (4人分)

ビーツ80g
2合
セロリ1本
ツナ缶1缶
かにかま60g
マヨネーズ大さじ3
小さじ1/3
練りわさび小さじ1と1/3
A ピクルス液
・ 水120ml
・ 酢大さじ3
・ 砂糖大さじ1と1/2
・ 塩小さじ1
B すし酢
・ 酢大さじ4
・ 砂糖大さじ2
・ 塩小さじ1と1/3
材料

1ビーツを切る

ビーツは皮を剥いて2mmの厚さにいちょう切りしてボウルに入れる。

皮を剥く
ビーツの皮はリンゴのように簡単に剥けます。ピーラーを使ってもOK!
2mmの厚さにいちょう切りにする
スライサーを使うと、うすく均等に切ることができます。

2ピクルス液をつくる

小鍋にAをすべて入れて煮立たせ、熱い内に1へ注ぐ。30分以上漬け込んでおく。

小鍋にAをすべて入れて煮立たせる
熱々を1に注ぐ
温度の高いピクルス液に漬けることで、シャキシャキ&しんなりした食感になります。

3酢飯をつくる

米を炊き、大きなボウルに移して粗熱をとる。Bをボウルで混ぜ合わせ、米に回しかける。
汁気を軽く切ったビーツのピクルスを米に加え、混ぜ合わせてから大皿に広げる。

酢飯をつくる
米をしゃもじで混ぜながら酢を回しかけましょう。
ビーツのピクルスを汁気を軽く切って酢飯に加える
お好みでピクルス液を回しかけて、酢飯の色を調整してください。

4シーフードサラダをつくる

うす切りにしたセロリと塩ひとつまみをボウルに入れてもみこんで、10分ほどしたら水気を絞る。塩もみしたセロリとツナ、4等分に切ったかにかまをボールに入れて、マヨネーズと練りわさびで和える。酢飯の上に盛り付ければ完成。

シーフードサラダをつくる
混ぜ合わせる
ビーツ酢飯の上にトッピングを散らす
取り分けやすいように、サラダを小高く盛り付けましょう。

――つづく。

文:植松良枝 写真:宮濱祐美子

植松 良枝

植松 良枝 (料理研究家)

四季に寄り添った食と暮らしを提案する料理研究家。菜園での野菜づくりがライフワーク。春夏秋冬それぞれの季節が極まり、次の季節の準備期間である「土用」を暦の中でも特に大切にしている。一児の母となり、忙しい日々の中で家族への想いも増してさらに深く土用を考えるようになった。