旬のとうもろこしレシピ最後の一品は、甘い香りがする皮で包んだ皮なし餃子です。保湿効果のある皮で蒸し上げれば、具材の水分を逃さないのでしっとりと香り豊かに仕上がります。旬のとうもろこしは皮までおいしく活用しましょう。
とうもろこしの皮は、柔らかい実を守るための大切なフィルターです。
乾燥させて重ねれば籠になるほど頑丈で、保湿して鮮度を落とさないという効果もあります。
今回はとうもろこしの皮の保湿効果を活用して、「肉ちまき風の皮なし餃子」をつくりましょう。
具材にはとうもろこしの実とひげ根、豚肉、玉ねぎ、青じそを加えます。
皮で包んでひげ根も加えることで、豚肉には甘い香りが移ります。蒸している湯気を嗅ぐと実に食欲をそそりますよ。
とうもろこしの皮は水分を逃さないので、豚肉がしっとり蒸し上がり、青じその風味も合わさってさっぱりとした味わいです。
ライムグリーンの葉で丁寧に包まれた見た目は、ひと手間と意外性を感じさせるので、おもてなしをするときの料理にもおすすめです。
事前にタネをつくっておけば、蒸すだけだから準備も簡単。人が集まる日にぜひつくってもらいたい一品です。冷めてもおいしいので持ち寄りの料理にも良いと思います。
具材を綺麗に巻くにはとうもろこし3本分以上の厚い皮が必要になるので、捨てるつもりだった皮はストックしておくと便利です。
皮が足りなくて、包みにくい場合は皮の上からラップをすることで、形を保つことができます。蒸してしまえば固まるのでラップをはずしても大丈夫です。
食卓に並べるときは、つけダレも用意すると良いと思います。
酢醤油やポン酢で食べれば、さっぱりとした味わいですし、豆板醤やナンプラー、トマトケチャップなども良いかもしれません。つけダレで中華にもエスニックにもなる料理です。
酒のつまみとしても活躍するので、夏の晩酌のお供にいかがでしょうか。
とうもろこし | 1本 |
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とうもろこしのひげ根 | 1本分 |
とうもろこしの皮 | 適量 |
豚ひき肉 | 200g |
玉ねぎ | 50g |
青じそ | 6枚 |
卵 | 1個 |
片栗粉 | 適量 |
ごま油 | 大さじ1 |
塩 | 小さじ1/4 |
玉ねぎはみじん切り、青じそは茎を取りざく切りする。ひげ根は黒い部分を取り除き、1cmの長さに刻む。
とうもろこしを半分の長さに切りわけ、包丁で実をすべてはずす。ボウルに実とひげ根、片栗粉小さじ1を入れ、実をほぐすように混ぜ合わせる。
ボウルに豚ひき肉と卵、片栗粉大さじ2、塩、ごま油を加えて粘り気が出るまで練り合わせる。1と玉ねぎ、青じそを加えてさらに混ぜ合わせる。
幅広なとうもろこしの皮を2枚中央で重ねて、中心の部分に2を30gおく。
手前と奥側の皮を内側に折り込んで、利き手側の皮で覆うようにして包む。10個分つくったら、蒸し器の中に詰める。
蒸し器に水を入れ、蓋をして強火で沸かす。蒸し器から湯気が上がったら、強火で5分蒸した後、中弱火で12分蒸す。とうもろこしの皮の間から肉汁が出てきたら蒸し上がり。完成!
――つづく。
文:植松良枝 写真:宮濱祐美子