旬の野菜の知恵袋。
とうもろこしの皮とひげ根を使った「ふかふか蒸しパン」。

とうもろこしの皮とひげ根を使った「ふかふか蒸しパン」。

とうもろこしは捨てるところがない食材なんです。皮とひげ根からはとうもろこしの甘い香りがします。とうもろこしの皮とひげ根のおいしい活用術を料理研究家の植松良枝さんが披露します。

とうもろこしの皮を捨てないで!

とうもろこしの皮、どうしていますか?
かさばるからとすぐに剥いてしまうことが多いですが、実と空気が触れないようにして、鮮度を保つという大切な役割を持っているんです。
鮮度抜群のとうもろこしを食べたければ、調理する直前に皮を剥くのが鉄則です!

剥いた皮は、捨ててしまう前にそっと香りを嗅いでみてください。甘い香りがほのかにしませんか?

皮は食べられるわけではないのですが、なんとか活用できないものかと頭を捻ってみました。

とうもろこしの皮
今回の主役はとうもろこしの“皮”。植松良枝さんのアイデアが光ります。

ふと、乾燥させたとうもろこしの皮を集めて籠をつくる記事を読んだことを想い出しました。2枚、3枚と重ねれば、ちょっとやそっとじゃ破れないほどの強度になるそうです。柔らかい実が成長するまでをしっかりと守るためのものなのですから、頑丈でないと困りますよね。
料理にも使えるのではないかな?

思いついたのが、とうもろこしの皮を蒸しパンの敷紙にすることです。

とうもろこしの皮
とうもろこしの皮は、蒸してもよれることがなく器に張り付きません。

とうもろこしの皮を敷けば、見た目にも可愛いし、生地に香りが移るので敷紙には最適です!
蒸しパンの生地にはひげ根も入れましょう。とうもろこしのひげ根は一本一本が実に直結して、栄養分を送り届けています。ひげ根は実の延長のようなもの。食べない手はありません。

生地にひげ根を加えて蒸せば、とうもろこしの香りがグッと増します。東南アジアではココナッツミルクととうもろこしのひげ根を一緒に煮て、香りづけに使うことがあるそうですよ。

蒸しパン
見た目はスーパーナチュラル!とうもろこし以外の蒸しパンの敷紙でも使うとハッと目をひきそうです。

生地の甘味は、とうもろこしの味を活かすために控えめで素朴に感じる程度にしています。子供のおやつにはもちろん、簡単なおかずや牛乳と一緒に朝食にしたり、中華料理と一緒に並べ、点心としてもおすすめです。
ラップで包んで冷蔵庫で保存して、電子レンジや蒸し器で温め直せば4日~5日はおいしく食べられますよ!

もろこし蒸しパンのつくり方

材料 材料 (4人分)

とうもろこし 1本
とうもろこしの皮 適量
とうもろこしのひげ根 1本分
薄力粉 100g
ベーキングパウダー 小さじ1
1個
牛乳 60ml
きび砂糖 30g
材料
とうもろこしの皮は幅広で厚いものが使いやすいです。捨てようとしていたものを取っておき、10枚ほど用意しましょう。

下準備

薄力粉とベーキングパウダーを合わせてふるいにかける。ひげ根は黒い部分を取り除き、1cmの長さに刻む。
とうもろこしの皮を2枚~3枚使って湯呑みなどのカップに十字に重ねて敷き詰める。

下準備
ひとつの器につき、2枚~3枚を使いましょう。
下準備
幅が細い皮どうしを並べれば大丈夫!生地でくっつきます。

1 とうもろこしの実をはずす

とうもろこしを半分の長さに切り分け、包丁で実をすべてはずす。

とうもろこしの実をはずす
実の境目に斜めに包丁を入れ、芯に当たるまで押し込む。
とうもろこしの実をはずす
手首を返すように力を入れると、実が根元からはずれる。

2 混ぜ合わせる

ボウルに卵を割り入れて、ホイッパーで溶きほぐす。牛乳ときび砂糖を加えて混ぜ合わせ、ふるいにかけた薄力粉とベーキングパウダーをすべて加える。粉気がなくなるまでホイッパーで混ぜ合わせたら、とうもろこしの2/3の量を加えてゴムベラで混ぜ合わせる。

混ぜ合わせる
混ぜ合わせる

3 カップに入れる

とうもろこしの皮を敷いたカップに2の生地をスプーンなどですくい入れ、残りのとうもろこしを上から散らす。

カップに入れる
カップに入れる

4 蒸す

蒸し器に水を入れ、タオルを巻いた蓋をして強火で沸かす。蒸し器から湯気が上がったら、3のカップを入れて強火で5分蒸した後、中弱火で12分蒸す。カップの中心に竹串などを刺して、生地がついてこなければ蒸し上がり。

蒸す
蒸し器がなければ、大きめの鍋に水と網を張れば蒸すことができます。
蒸す
蓋についた水滴が生地に垂れてしまうので、タオルを巻くのを忘れなく。

5 カップからはずす

生地の粗熱がとれたら、カップからはずしてでき上がり。

カップから外す
皮の先端を引っ張れば、スポッとはずれます。
カップから外す
とうもろこしと同じで皮を剥いたら、水分が飛んでいきます。食べる直前に剥きましょう。

――つづく。

文:植松良枝 写真:宮濱祐美子

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植松 良枝(料理研究家)

四季に寄り添った食と暮らしを提案する料理研究家。菜園での野菜づくりがライフワーク。春夏秋冬それぞれの季節が極まり、次の季節の準備期間である「土用」を暦の中でも特に大切にしている。一児の母となり、忙しい日々の中で家族への想いも増してさらに深く土用を考えるようになった。