風味抜群!意外にカンタン!フレンチの名店「ル・マンジュ・トゥー」流の手づくりマヨネーズ。ゆで卵にかければ、フランスの人気たまご料理"ウフ・マヨネーズ"になります。
マヨネーズづくりについて、谷昇シェフは語る。
「乳化という言葉も意味もなかった時代にこのソースを生み出した人は天才ですね。卵黄、酢などを混ぜ合わせてから油を少しずつ加えるつくり方がおなじみですが、僕のつくり方は違います。最初に卵黄と油をよく合わせ、硬くなったところを酢で溶きほぐす。この順番のほうが楽。水分と油分がしっかり混ざって分離しません」
要は、ボウルに卵黄、マスタードを入れ、泡立て器でしっかり混ぜ合わせて均一になったら、端からオリーブオイルの約1/4量をごく少しずつ加えながら混ぜ込んでいくこと。
まず、油と水分、そして乳化性のあるレシチンを含む卵黄に、オリーブオイルをしっかり混ぜ合わせるのだ。最後に赤ワインビネガーで味と硬さを整えたマヨネーズをゆで卵に合わせれば、極上の“ウフ・マヨネーズ”になる。
卵黄 | 2個分 |
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ディジョンマスタード | 5g(小さじ1弱) |
オリーブオイル | 200ml |
塩 | ふたつまみ(約2g) |
赤ワインビネガー | 適量 |
ボウルに卵黄、マスタードを入れ、泡立て器で混ぜ合わせたら、端からオリーブオイルの約1/4量をごく少しずつ加えながら混ぜ込んでいく。
1が均一のなめらかさになったら塩を加え、オリーブオイルの約1/4量を混ぜ始め、徐々に量を増やして加えながら、さらに混ぜていく。
もったりして泡立て器が重く感じてきたら、残りのオリーブオイルを2~3回に分けて加え、そのつどよく混ぜ合わせる。
3が硬くなってきたら、赤ワインビネガーを少しずつ加えながら、しっかりと混ぜる。なめらかになったら完成。最後に酢が登場。赤ワインビネガーの量は好みの酸度と濃度でよい。味と硬さを見ながら、少しずつ加えて混ぜ合わせていく。
谷シェフ流のウフ・マヨネーズ用ゆで卵のつくり方は、卵(L玉60g)を常温にもどし、鍋に水と卵を入れて強火にかける。沸騰したら火を弱めて10分間ゆでる。卵黄を卵の中央に仕上げたい場合は、沸騰するまでの間、コロコロと卵を転がすといいとのこと。
お店ではこのメニューを提供していないので、ご家庭でお楽しみください!
――6月19日(“赤坂璃宮の海老マヨ”)につづく。
「マヨネーズは、卵黄がもつ乳化性を生かしてつくるソース」と谷昇シェフ。「ル・マンジュ・トゥー」は確かな基本と理論に裏打ちされた、洗練の料理が魅力のフランス料理店だ。
文:遠藤綾子 撮影:今清水隆宏