
食いしん坊倶楽部のLINEオープンチャット「dancyuおやつ倶楽部」で、メンバーから寄せられた美味しいおやつをご紹介!倶楽部メンバーに「年末年始に食べたい美味しいおやつ」を教えてもらいました。第41回は、イタリア北部ミラノで親しまれる銘菓であり、ザクッとした食感としっとりふんわり広がる口どけが魅力の、「フィオレンティーナ ペストリーブティック」の「パネトーネ」です。

ここ数年、女性誌では年末の手土産特集で必ずと言っていいほど撮影をしている、“アドベントスイーツ”。クリスマスまでキリスト降誕を待ち望む期間“アドベント”を、毎日少しずつ食べて愉しんでいくため、別名カウントダウンスイーツとも呼ばれている。
シュトーレンやアドベントカレンダーを思い浮かべる人も多いが、個人的には、伝統と個性の掛け合わせによって生み出される、パネトーネの豊かな味わいに注目してきた。
イタリアの銘菓パネトーネは、卵やバターを贅沢に使用した生地にドライフルーツを合わせて焼き上げるドーム型のふわふわパンで、今では星付きレストランやベーカリーにも登場。伝統的な製法で、それぞれが丁寧に継ぐ天然酵母「パネトーネ種」を発酵させて作るため、一つ一つの味わいに個性が感じられるのだ。


今回紹介する「フィオレンティーナ ペストリーブティック」のそれも、まさに唯一無二の味わい。「グランド ハイアット 東京」の玄関口ともいえるイタリアン カフェ「フィオレンティーナ」に併設するペストリーブティックのパネトーネとあって、生地はきめ細かく、リッチなバターの香りが鼻を抜けていく。
芳醇な香りのラム酒に3ヶ月以上漬け込んだレーズンと、オレンジピールやシトロンピールなどの最高級ドライフルーツは、コーヒーだけでなくワインにも心地よく伴走。
少しずつ縦に切り分けていくのも醍醐味で、トップはザクッと、ミドルの生地はスポンジケーキのようにふんわり、ボトムはブリオッシュのようにしっとりと、三層を楽しめる。
また、Mサイズはラグジュアリーモダンなホテルを体現するかのような、洒落たボックス入り。ホリデー気分を盛り上げてくれるので、パーティなどの手土産にうってつけだ。



文:藤井存希 写真:MURAKEN