【日本酒】人生最高の一本
【巨匠「横山大観」が深く愛した】生涯、酒と絵を交換し合った逸話に惚れた「醉心」

【巨匠「横山大観」が深く愛した】生涯、酒と絵を交換し合った逸話に惚れた「醉心」

食いしん坊倶楽部メンバー限定のLINEオープンチャットの、「日本酒」ルームのメンバーが、「自身の人生でこれぞ最高の一本!」という銘柄について語る連載。第4回は酒処・三重県在住のNaocoさんの「人生最高の一本」です。

“まろやかな水”を思わせる飲みやすさ

20代の頃に会社の飲み会で初めて牡丹鍋を食べたときに、日本酒好きの同僚と飲んだ熱燗がとても飲みやすくてすいすい進み、それから日本酒を好きになりました。

長年患っていた気管支喘息が30代後半で寛解するまでは、体調の良いときにしかお酒を飲めず、また外で飲む機会も少ないので、今もあまり銘柄は知りません。それでも、私にとって人生最高の一本は広島の醉心山根本店の「醉心 純米大吟醸」です。

「醉心」との出会いは、7年程前に知人が「お祝いに贈られた日本酒のラベルが横山大観画だった」と話していたのがきっかけです。芸術に関係している仕事をしていたこともあり調べたところ、横山大観が「醉心」を愛飲していると知った蔵元が生涯大観に贈り大観からは酒代として毎年1枚の絵を蔵元に贈っていたという逸話が素敵!と即座に取り寄せました。
飲みやすい口当りも、甘ったるさが残らない後口も好みで、まろやかな水のよう。四合瓶は地元のスーパーでも置いているので入手しやすいのも、うれしいポイントです。

日本酒はどんな飲み方でも好きですが、冷やで飲むことが多く、特別な日には九谷焼の徳利に汲出茶碗やお猪口を使います。

醉心の前は伊勢神宮御料酒の「白鷹」、三重県伊賀の「若戎」、京都伏見・山本本店の「神聖」が好きでした。醉心を知った後に飲んだ秋田・刈穂の純米大吟醸「銀千樹」や、三重の「而今」もおいしかったです。
どれもおいしいと思いましたし、機会があれば辛口でいろいろ試してみるのですが、やはり私の人生最高の一本は「醉心」です。

醉心 純米吟醸
近所のスーパーで購入できる「醉心 純米吟醸」。四合瓶を家に常備するようにしていて、日々の晩酌の相棒。

文:Naoco(食いしん坊倶楽部メンバー) 構成:編集部