ウニを通して水産資源保護などを考えるために初めて開催された「JAPAN UNI SUMMIT」、そして4年ぶりの開催となる「たねいちウニまつり」に参加するため、岩手県・洋野町(ひろのちょう)に行ってきました。キタムラサキウニが一年で最も美味しくなるシーズン、とにかく、ひたすらウニを食べまくりました!
6年ほど前に洋野町を初めて訪れ、ウニの出荷・加工だけでなく水産資源保護を考えて実行している現・北三陸ファクトリーの下苧坪之典(したうつぼ・ゆきのり)さんに出会いました。それ以来、何度も訪れていますが、やはり、この地で育つキタムラキウニが一年で最も美味しくなる7月に行くのが最高です!
今回は、下苧坪さんが中心となって「JAPAN UNI SUMMIT」が開かれるということで、登壇者の一人として参加しました。さらに、翌日にはコロナ禍で中止が続いていた「たねいちウニまつり」が4年ぶりに開催されるということで、ワクワクしながら向かいました。
まずは、漁港近くの「はまなす亭」へ。ここはウニやホヤ料理が食べられる食堂で(ラーメンやカレーもあります)、洋野町へ行くといつも寄って食事をします。今回は「特生うに丼」と「ほや刺し」を注文。軽やかな磯の香りをまとい、旨味と甘味がふわりと口の中に広がるウニが旨い!秒単位で鮮度が落ちるのではないかと思うようなビチビチのホヤの妖艶な味わいがたまらん!
洋野町のキタムラサキウニが美味しいのは、世界で唯一の「うに牧場」で育てているからです。海岸から近い岩場の海底に溝を掘ってウニの餌となる海藻が生い茂る環境をつくり、そこでウニを育てているのです。正確には①陸上の施設で“稚ウニ”を1年間育て、②海の沖合に放流し2年間自然環境で育て、③沖合から回収したウニを「うに牧場」に移植して1年間、天然の昆布やわかめをたっぷり食べて身を太らせます。こうしてじっくり育った「洋野うに牧場の四年うに」は旨味や甘味が凝縮した濃い美味しさになります。
ただ、海水温の変化など環境問題や、増えすぎたウニが海藻を食べ荒らして“磯焼け”状態になり、魚介類が育ちにくい状況になっているなど、ウニに関連した水産資源保護が大きな課題となっています。こうした問題の解決に向けて「JAPAN UNI SUMMIT」が開催されたのですが、会議後の懇親会ではもちろんウニ料理が出ました。洋野町のウニを使っている東京・四谷の「後楽寿司 やす秀」も参加し、会場でウニの握りや“ウニリゾット”を提供していました。
そして、翌日の「たねいちウニまつり」。普段はほぼ人がいない海沿いの公園に約2万人が押し寄せる大イベントです(ちなみに、洋野町の人口は約1万5000人)。この日は雨混じりの天候でしたが、それでも朝早くからお目当てのウニ料理を求めて各ブースには長い行列ができていました。
「はまなす亭」もブース出店して、ウニとアワビを具にした潮汁「いちご煮」を販売。ここに入っているウニの量がすごい!上品な塩味の汁に入って少し加熱したウニのほっこりした甘味が最高。少し肌寒い中、身も心も温まりました!
さらに、これまたウニがたっぷり、ワカメも添えられたウニ丼、そして甘味が引き立つ焼きウニも堪能。
一生分とは言わないまでも、成人男性に必要な(?)ウニ一年分くらいを二日間で食べたのではないだろうか……。
文・写真:植野広生
6年ほど前に洋野町を初めて訪れ、ウニの出荷・加工だけでなく水産資源保護を考えて実行している現・北三陸ファクトリーの下苧坪之典(したうつぼ・ゆきのり)さんに出会いました。それ以来、何度も訪れていますが、やはり、この地で育つキタムラキウニが一年で最も美味しくなる7月に行くのが最高です!
今回は、下苧坪さんが中心となって「JAPAN UNI SUMMIT」が開かれるということで、登壇者の一人として参加しました。さらに、翌日にはコロナ禍で中止が続いていた「たねいちウニまつり」が4年ぶりに開催されるということで、ワクワクしながら向かいました。
まずは、漁港近くの「はまなす亭」へ。ここはウニやホヤ料理が食べられる食堂で(ラーメンやカレーもあります)、洋野町へ行くといつも寄って食事をします。今回は「特生うに丼」と「ほや刺し」を注文。軽やかな磯の香りをまとい、旨味と甘味がふわりと口の中に広がるウニが旨い!秒単位で鮮度が落ちるのではないかと思うようなビチビチのホヤの妖艶な味わいがたまらん!
洋野町のキタムラサキウニが美味しいのは、世界で唯一の「うに牧場」で育てているからです。海岸から近い岩場の海底に溝を掘ってウニの餌となる海藻が生い茂る環境をつくり、そこでウニを育てているのです。正確には①陸上の施設で“稚ウニ”を1年間育て、②海の沖合に放流し2年間自然環境で育て、③沖合から回収したウニを「うに牧場」に移植して1年間、天然の昆布やわかめをたっぷり食べて身を太らせます。こうしてじっくり育った「洋野うに牧場の四年うに」は旨味や甘味が凝縮した濃い美味しさになります。
ただ、海水温の変化など環境問題や、増えすぎたウニが海藻を食べ荒らして“磯焼け”状態になり、魚介類が育ちにくい状況になっているなど、ウニに関連した水産資源保護が大きな課題となっています。こうした問題の解決に向けて「JAPAN UNI SUMMIT」が開催されたのですが、会議後の懇親会ではもちろんウニ料理が出ました。洋野町のウニを使っている東京・四谷の「後楽寿司 やす秀」も参加し、会場でウニの握りや“ウニリゾット”を提供していました。
そして、翌日の「たねいちウニまつり」。普段はほぼ人がいない海沿いの公園に約2万人が押し寄せる大イベントです(ちなみに、洋野町の人口は約1万5000人)。この日は雨混じりの天候でしたが、それでも朝早くからお目当てのウニ料理を求めて各ブースには長い行列ができていました。
「はまなす亭」もブース出店して、ウニとアワビを具にした潮汁「いちご煮」を販売。ここに入っているウニの量がすごい!上品な塩味の汁に入って少し加熱したウニのほっこりした甘味が最高。少し肌寒い中、身も心も温まりました!
さらに、これまたウニがたっぷり、ワカメも添えられたウニ丼、そして甘味が引き立つ焼きウニも堪能。
一生分とは言わないまでも、成人男性に必要な(?)ウニ一年分くらいを二日間で食べたのではないだろうか……。
文・写真:植野広生