「これまでにない、唯一無二のビールを」。それは醸造家たちが追い求め続けた夢。そしてついに、その夢は形となった。 マスターズドリーム。それは手間暇やコストを度外視しただうまさだけを追求した情熱のビール。贅沢な素材と最高の製法を注ぎ込んだザ・プレミアム・モルツの最高峰だ。 その味わいは、多重奏で濃密。深く、しみるようにうまいこのビールにはやはり、最高峰の料理が似合う。 日本各地で名を馳せる名店たち。ジャンルはさまざまだが、どの料理もマスターズドリームと寄り添う。極上の美味と、プレモルの最高峰。まるで引き寄せ合うように出合う。
デコクション製法とは、仕込み釜で一気に麦芽を煮出して麦汁を抽出するビールの製法のこと。濃厚で芳しい麦汁が抽出できる一方で、非常に手間のかかる製法といわれている。ところがマスターズドリームは、そんな手間のかかる煮沸を三度にわたり繰り返す。それがトリプルデコクション製法だ。手間暇を度外視したこの製法により、非常に硬い殻の中に上質で深いコクとうまみを湛えるダイヤモンド麦芽の持ち味を最大限引き出している。
「山陰ならではの上質な魚のおかげ」。店の人気の理由を、マネージャーの阪本氏はそう分析する。しかし、それだけでは「呉竹鮨」が、島根でひときわ存在感を放つ理由にはならない。だが、職人の仕事を眺めてみれば、腑に落ちる。ここでは当たり前に行なわれている日常が、すべて上質なのだ。まろやかな赤酢のシャリ、魚の下ごしらえや保存、素材を生かしきる必要にして最小限の仕事。価格やネタの品揃えもそうだ。「昭和のままの店」と阪本氏は笑うが、時代を超えて受け継がれる鮨に対する姿勢こそが「呉竹鮨」の名声を不動にしているのだろう。
蕎麦切の看板を掲げているが、一品料理も見事。それが福岡で名を馳せる「蕎麦切はたゑ」の持ち味だ。なかでも天ぷらは秀逸。たとえば、天ざるを注文してみる。普通ならば蕎麦と天ぷらの盛り合わせが同時に出てくるが、ここでは天ぷら専門店さながらに、揚げたてを一品ずつ提供する。そして、頃合いを見計らって自慢の蕎麦が出てくるスタイルだ。天種にもこだわり「鮨屋に負けんように」と毎朝、市場で魚を見定め続けた先代。「周りはまさか蕎麦屋だとは思わなかっただろうね」と笑うが、そのこだわりは二代目へと受け継がれ、店の看板は守られていく。
水口大輔オーナーシェフの手腕とアイデアが冴えわたる料理は、クラシカルなフレンチをベースに現代的な要素を加えた逸品揃い。故郷の北海道と東海3県の食材を取り入れながら、味はもちろん“演出”でもゲストを魅了する。スペシャリテは、名古屋コーチンのポーチドエッグにインカのめざめのピューレ、ベーコンのソースを合わせ、その上にスモークチップの燻煙を閉じ込めたシャボン玉を乗せた一皿。「香りも味わいの一つ」というシェフの哲学が息づく料理は、心地よく五感を刺激する。オープンキッチンの大理石カウンターで、口福の時に身を委ねよう。
※紹介しているお店のデータは2022年6月末時点のものです。予告なく変更する場合もありますので、お出かけ前にご確認ください。
ストップ! 20歳未満飲酒・飲酒運転
文:鴫原夏樹(呉竹鮨、蕎麦切はたゑ)、小寺慶子(Maison DIA Mizuguchi) 撮影:大谷次郎(呉竹寿司)、松隈直樹(蕎麦切はたゑ)、福森クニヒロ(Maison DIA Mizuguchi)