江古田にあるワインバー「肉と野菜とナチュラルワイン さとう」では塊肉からコンビーフ、ハンバーグなど牛肉の美味しさを心ゆくまで満喫できます。
黒板のメニューは、牛、牛、牛のオンパレード。自家製コンビーフや牛バラの生ハムが並ぶ牛肉カルパッチョの盛り合わせに、和牛赤身肉のカツレツ、半生ハンバーグ……。肉好きとしては、見ただけでテンションが上がりまくるラインナップだ。
もちろん主役は、塊肉の炭火焼きである。100g から好みの量を頼めるが、ここは仲間を募ってでも300~400g 以上で行きたいところ。炭火でガチッと焼き固めた香ばしい表面と、しっとり赤々とした芯部とのコントラストが、より際立つからだ。肉はしっかりとした噛みごたえがあり、旨味濃厚でどこかミルキーな味わい。このミルキーさは、ジャージー種特有のものだという。「さとう」では、このジャージー種に加え、黒毛の銘柄牛「門崎丑(かんざきうし)」の経産牛を使用。肩ロースやもも、腕などあえて噛みごたえのある部位を選び、アンチ「柔らかくてとろける~」のステーキの旨さを伝えている。
店名に謳う通り、肉には野菜の付け合わせがたっぷりで、ナチュラルワインはグラスでも7~8種、しかも540円均一というからつい、進んでしまう。どちらかというと草食系キャラな店主の佐藤真邦(まさくに)さんの接客も穏やか。生命力に満ちた肉、野菜、ワインも心地よく満喫できる。
文:佐々木ケイ 写真:海老原俊之
※この記事の内容はdancyu2018年10月号に掲載したものです。