明日、どこに食べに行こう?
甘さが切れる軽やかな味わい「ぼん・りびえーる」|みんなが笑顔になるシュークリーム⑥

甘さが切れる軽やかな味わい「ぼん・りびえーる」|みんなが笑顔になるシュークリーム⑥

東京・神楽坂にある「ぼん・りびえーる」のシュークリームはとても軽やか。甘さがパッと広がり、すっと消えていくような、いくつでも食べられるシュークリームなのです。

すっきり切れる軽やかなクリーム

ショーケース
アーモンドの飾りつけと、見た目のボリューム感も重要。コンパクトなシュー皮に、蓋の部分までどっしりとクリームを閉じ込める。

キレのあるクリーム。パティシエの吉川靖浩さんは、自身のカスタードをそう表現する。

食べると、その意味がよくわかる。口に入った瞬間にクリームのコクや旨味、甘さが花火のようにぱっと広がり、飲み込むとすっときれいに消えていくのだ。

吉川さんの理想のクリームにとって、“粘り”は大敵。粘りのもととなるグルテンが小麦粉から出ないよう、極力練らず、力を入れないことに神経を遣っている。そのため、卵黄はスポンジケーキをつくるときのようによく泡立てて、サックリと粉と合わせる。さらに、袋を握って圧をかけなくても済むよう、広めの口金を使ってクリームを絞るのだ。
「余韻を残す、ぽってりしたクリームが好きな人もいるだろうけど、自分がおいしいと感じる味を貫きたい」。そう語る彼の口調も、クリームと似てキレがある。

パティシエの吉川靖浩さんは江戸川区出身。ちゃきちゃきの江戸っ子の口調で「貧弱な見た目にはしたくない」と言いながら、ぱっぱっとクリームを詰めていく。
アーモンドを使ったメレンゲのスペシャリテ“ペタンク”も人気。
断面
現在のシュー・アラ・クレームの価格は290円。
店舗
1998年に江戸川区船堀で開店、6年前に現在の場所に移転。

店舗情報店舗情報

ぼん・りびえーる
  • 【住所】東京都新宿区矢来町107
  • 【電話番号】03-3260-2488
  • 【営業時間】11:00~21:00(閉店)
  • 【定休日】水曜
  • 【アクセス】東京メトロ「神楽坂駅」神楽坂口より1分

文:吉田彩乃 写真:竹之内祐幸

※この記事の内容はdancyu2019年4月号に掲載したものです。