三軒茶屋にある「さかもと」店主は焼肉の本場、大阪でも人気店を経営している焼肉の名手!「旨いのは当たり前」の浪花クオリティーを楽しめます。
シュワシュワ~。口に運ぶとシャンパンの泡のように、軽やかに弾ける甘美な脂。清らかでキレが良く、「最近、脂はどうも」なお年頃の人(自分)でもうっとり。これがこの店のリブ芯ロースだ。霜降りのリブロースの中心にあるリブ芯は脂と赤身のバランスが最も良いとされる部位。ロースターでレアに焼けば、エロチックな口溶けに悶絶してしまう。
「リブ芯はうちの花形です」と言う店主の阪本貴則さんは、地元・大阪で人気焼肉店を経営。2016年に開いたこの店で念願の東京進出を果たした。使う肉は「旨いのは当たり前」の浪花クオリティー。生家も焼肉屋を営み、「子供のときからホルモンを洗ったり、タンの皮をむいたり」との生い立ちを聞けば、目利きレベルは言わずもがなだろう。
注文ごとに塊肉を手切りするのもおいしさのため。カウンターでは「それ、食べた~い」「こっちにも切って!」という歓声が夜な夜な飛び交っている。
文:上島寿子 写真:徳山喜行
※この記事の内容はdancyu2017年10月号に掲載したものです。